Children of Chaos Final Fantasy XIII

□第11章-δ 歪みし復讐者
1ページ/6ページ

「………なるほど」
飛行機の中にて。
テイルは渡された資料を熟読していた。
ある者は黒こげに、ある者は凍り付き、またある者は行方不明。
「よくこんなにも集めたものですよね」
ひとりごちながらそれをしまう。
手段も、場所も、全く違うそれらの事件は、いわゆる『有力者』、影響力の強い人物がターゲットにされている。
不可解な手段も、魔法ならたやすい。
「それにしても、ですよ」
自分だけでなく、他の不可解な事件の現場に赴いた友人に思いを馳せつつ、彼は考える。
これらの事件の犯人(でないものも含まれるが)は、どうやって魔法を『拾得』したのだろうか。
自分たちは、ヴァルハラという混沌の源泉とも言うべき場所に滞在したからだ。それは分かる。
ならば彼ら(彼女かもしれない)はどうなのか。
世界の理を、部分的にとはいえ改変するほどの混沌を、どこでその魂に宿したのか。
「まあ、それは本人に訊けば分かるでしょう」
多少気楽にそう呟き、テイルは現地に着くまで眠ろうと目を閉じた。
次へ
前の章へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ