Children of Chaos Final Fantasy XIII

□第11章-α 君臨せし魔王
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「テレビで見たときも思ったんだが………」
闇の結界(どうみてもそう)の前に立つアルナ。
「趣味の悪いことだな」
「おい、危険かもしれんから離れろ」
現地の警官達が警告する。
「……これは、どういう経緯でできたんだ?」
「……通報を受けて来たら、あったんだ。どうやっても入れんし……」
「中にも交番の類はあるのか?」
「あるにはあるが、連絡が取れないんだ」
「そうか……」
「……どうしてそんなことを聞く?」
「俺はエストハイム博士の助手の一人でな。この事件の調査と解決を一任されている」
あっさりとばらす。
信じるかどうかはともかく、協力体制を築けた方がいい。
「こんなガキが!?」
「ジョークはほどほどにしろよな」
「目の前にジョークが現実となって居座ってるんだが」
結界をさして言う。
「あの中に入れるのは俺だけだしな」
「ほう?やってみろよ」
完全に煽る体制の警官。
……宮仕えも大変だよな。
憂さ晴らししたくなるのもわかる。が。
「ほら」
手を突っ込んでやる。
「はあ!?」
「……まあ、エストハイム博士だしなあ……」
ホープさん、あんた世間でどういう扱い受けてんだ。
心の中で突っ込みながら、
「できる限りの情報と、あと可能なら中の警官に話を聞くために紹介状も頼む」
「おう、わかった」
「………あ、ああ………」
切り替えの早いのと、まだ少し惚けているのと。
二人を見送り、ふう、と息を吐く。
「とりあえず、目途は立ったか………」
有名人にも程がある。
ホープ・エストハイムの威光恐るべし。
「まあ、順調なのはいいことか」
苦笑して呟いた。
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