Children of Chaos Final Fantasy XIII

□第2章 混沌の地 ヴァルハラ
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「うぅん……あれ?」
気がつくと私は全く知らない場所に1人で倒れていた。
ついさっきまでシロガネと一緒にうちの近くの砂浜にいたはずなのに。
辺りを見回しても見覚えのある物は皆無で…
まるでどこかに飛ばされたかのように。
「…みんな、いないの…?」
発された声は虚しく消えた。
それに何だろう。息苦しいような、全身を押しつぶされるような、そんな感覚に苛まされつつその場でうずくまること暫し。
「…っ、逃げなきゃ…!」
何かがこっちに向かってくる。多分だけど、明確な敵意を抱えた何かが。
でも、振り向いたときにはすでに囲まれてしまっていた。
「くっ…」
とっさに武器に手を伸ばす。が、
その手が空を切った。
「えっ…?」
とっさに確認すると、どこかに落としたらしく、ホルダーは空だった。
「あ、あ、…」
どうしよう。どうしたら。
パニックに陥りかける私に、獣型の魔物がとびかかった。
とっさに両手を突き出す。
バリバリッ
その手から稲妻が迸り、モンスターが消し炭と化した。
「へ…?」
呆気にとられるモンスターの群れ。
数瞬の沈黙ののち、群れは油断ならん相手だ、と認識したらしい。
一斉に飛びかかってきた。
「きゃぁーーー!………あれ?」
悲鳴を上げるも一向に衝撃がこないことに首を傾げる。
目を開けると、警戒するように距離をとる魔物たちと、見知らぬ女性が立っているのが見えた。
「ルミナ、大丈夫?」
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