novel
□のるかそるか 17
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甘いものを食べる時間になって、ようやく大野さんとわたしのことが話題にのぼった。
「紹介される前から、こっちの人だろうなぁって、分かっちゃったよね」
二宮くんがわたしを目で指し、
「大野さんのタイプといえば、こちらでしょう、って感じで。ね、大野さん」
と大野さんに共感を求める。
「うん」
大野さんはあっさり肯定した。
コーヒーカップを持ち上げる。
ひとくち飲んでから、フォンダン・オ・ショコラなるものを黙々と食べ始めた。
「ていうか、こっちはないな、みたいなね。まぁ、忌憚ないことを言っちゃえば、だけど」
と二宮くんがエリに向かってドヤ顔を作る。
エリは笑いながらも、イーッをして見せた。