novel
□のるかそるか 11
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大体十日おきに会うというサイクルが、破られた。
しかも、大野さんから口火を切られた!
大野さんはこう言った。
「クリスマスだねぇ…。どうしよっか」
「会いたいです」
わたしはそう答えた。
ゆっくりと、万感を込めた。
「じゃ、二十五日に」
と、大野さんは気のいい家庭教師みたいな笑みを浮かべて、優しく頷いた。
二十四日は昔からの仲間との集まりがあるのだそうだ。
メンバーは大野さんの後輩他三名で、全員同年輩の独身男性だという。
「それなら、一人だけ抜けるなんてことはできませんね」
わたしが下を向いてひっそり笑ったら、
大野さんが
「いや、ほんとそうなんだよねぇ」
頬を綻ばせた。