書物
□姫様の悩み事
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優「はぁ...才蔵さんまたいなくなっちゃった..」
朝餉の場には姿があった才蔵さん。今日は任務も無いのかもしれないと一人で浮かれていた私はいつの間にか姿を消していた彼に落胆した。
(まぁ、急な任務かも知れないし何処かでお昼寝も考えられるよね..)
恋仲になったから特別何かが変わるわけもない自分達の仲に私は少し寂しさを感じた。
優「はぁ...せっかくお団子作ったのに...」
普通なら作り過ぎと言われるくらいの大量に積まれた三色団子達。
優「いないなら仕方ないもんね..幸村様と佐助くんに食べて貰おう」
何度目かわからない溜息を零しながら鍛錬をしているであろう幸村様の元へ向かう。
優「幸村様、佐助くん鍛錬お疲れ様です。お団子お持ちしたのでいかがですか?」
努めて明るく振る舞いながら声を掛ける。
「おぉ、優か。気が利くなぁ、丁度腹が減ってたんだ」
にっこりと笑いながら鍛錬を中断した幸村様は佐助くんを連れ縁側に腰を掛けた。