恋乱日誌(現パロ)

□甘い香に誘われて..
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今日最後の授業私が不得意な科目の英語が始まりまだ十五分...

窓際一番後ろの席で先生の読む教科書に目を落とす。

(はぁ...やっぱり何を言ってて今どこを読んでいるかすらわからない...)

一人溜め息を零して頭の中で昨日のハロウィンパーティの光景を思い出す。

放課後薄暗くなった学校で先生を含め皆が仮装をしてお菓子を持ち寄る。

(はぁ...楽しかったなぁ...霧隠先生も...似合ってた...)

そんな事に頭を使っていたからか真横に立ち止まる人に気付けなかった。

??「中村さん。ニヤけてる余裕あるなら続き読んでくれる。」

その声に顔を上げると長身に光を浴び銀色の髪が光り綺麗な緋色の瞳に黒縁メガネで腕を組み見下ろす人。

優「き、霧隠先生..」

英語担当で校内一位の人気の霧隠才蔵先生。
じっと睨みつけてくるこの人と私は実は恋人同士...

才蔵「考え事しながらも俺の話し聞いてたんでしょ。なら続き。」

にっこりと微笑みながらもその目は笑っていない。

(あ...怒ってる...)

背中に冷や汗を感じながら教科書に視線を彷徨わせる。

優「え、えっと...」

焦る私に先生はますます不機嫌さを醸し出す。

才蔵「そこはもう読んだでしょ。」

冷静な声で違うと言われ私は俯くしかなかった。

優「す、すみません..わからないです。」

素直に言った私にわざとらしい溜め息を零した。

才蔵「はぁ。放課後残って。以上。」

吐き捨てる様に言って先生が着けている腕時計に目をやると同時に授業終了の鐘が鳴る。

才蔵「なら今日の授業は終わり。中村さん以外は早く帰りな。」

そう言い残して教室を後にした。
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