書物

□南蛮甘味の正しい食べ方
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才蔵さんを探す為廊下を歩いていると余所見をしていたからか目の前から来る人に気付かずぶつかり尻餅をつく。

優「きゃっ!す、すみません!ゆ、幸村様お怪我はありませんか?」

慌てて立ち上がりぶつかってしまった幸村様に頭を下げると頬を赤らめ慌てた幸村様が。

幸村「平気だ、それより優、大丈夫か?」

優「私は大丈夫です、お気遣いありがとうございます幸村様」

幸村「お前が平気ならいいが..それより才蔵見なかったか?」

優「幸村様も才蔵さんを探されているのですか?私も探していて...」

幸村様も知らないならばお手上げだ。
才蔵さんは突然姿を見せては消えていく。

見掛けたら探していた事を伝えると言ってくれた優しい幸村様の気遣いに頭を下げ再び才蔵さんを探す。

(才蔵さん..任務にでも行っちゃったのかな...)

何も告げられずに任務に行かれる事には慣れてはいるけれど今日だけは...

包みから取り出した南蛮の甘味の"ちょこれいと"を見つめ溜息を吐く。

梅子さんに今日はばれんたいんでーという南蛮の催事で好きな殿方にちょこれいとと一緒に想いを伝える日だと聞いて今朝城下に買い出しに行ったのだ。

優「でも...才蔵さんが居ないんじゃ意味が無い....」

??「俺になにか用?」

ふわりと風が吹きそちらを向くと今しがた探していた人物がにっこりと優しい微笑みを浮かべて立っていた。
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