書物
□悪戯心と本音
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いつもの様に朝餉の支度をする為に炊事場へと向かうと私の姿を見た女中さん達は何故か慌てた様子で炊事場に入る事を拒まれる。
(今日はお部屋で休んでていいって言われても...)
洗濯物も許されず掃除も出来ない。才蔵さんが居てくれればお話し出来るのに早朝に幸村様に呼び出されたらしく姿を見ていない。
なにをする訳でもなく縁側に座り溜め息を零す。
いつもなら佐助くんと幸村様が鍛錬をしている声や廊下には城の皆様の声が聞こえるのに今日は静まり返っている。
暫くはぼんやりしていたが息抜きにと考え一人城下へと向かう。