書物

□夜道のあの人
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どのくらい眠っていたのかふと髪を撫でる体温に目を覚ます。

乱れていた着物は整えられ縛られていた手首は傷も無く解かれている。

優「ん..才蔵さん...」

先程の行為で少し掠れた声で名を呼ぶと頭の上から優しく声が聞こえた。

才蔵「ん?起きたの。」

私の髪を優しく撫でながらギュッと抱き締めてくれる。

優「はい...」

(今は何刻なんだろう…)

外を見たくてもぞもぞ身動ぐと答えをくれる。

才蔵「まだ夜更けだよ。休みな。」

額に軽く口付けされると才蔵さんの声を聞きながら私は再び意識を手放した。

才蔵「...おやすみ。」


~終~
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