リクエスト小説
□私の前だけで
2ページ/3ページ
今日はオフ。今は寮の自分の部屋でゆっくり過ごしてる。
〜♪
…あ、まなかからLINE
“雨やばいよ”
…え?…あ、ほんとだ。え、やばくない?
さっきまであんなに天気良かったのに
めっちゃ降ってる
“ね。ほんとにやばい”
“瑠依がさ”
…なんでここで瑠依の話なの
“コンビニ行ってるみたいだけどまだ帰らなそうだね”
“そうなんだ”
“お迎えしてきたら?”
…は?なんでお迎えしなきゃ……っていうかコンビニに傘売ってるじゃん。
“コンビニに傘売ってるじゃん”
“そっか〜”
…ほんとになんなんだ
“まぁ、りささん次第で〜す”
何がだよ。ほんとになんだ、今日のまなかおかしいな(いや、いつもはっちゃけてておかしいかな?)。なんか怪しい。
…ちょっと自販機行ってコンポタ買ってこよ。
…ピッ、ガタッ
コンポタはやっぱりクルトンじゃなくてコーンだよね。
ガチャッ
「…!……え、」
『はぁ……はぁはぁ…』
「…瑠依?」
『はぁ…はぁ……?りさ…?』
「どうしたの?びしょ濡れだよ?」
『いや……コンビニ…行って…はぁ…はぁ……雨めっちゃ降ってて……それで……ダッシュで帰ってきた…はぁ…はぁ…』
「コンビニで雨宿りしとけばよかったのに…」
『だって……はぁ…早く帰りたくて……はぁ…はぁ…』
「大丈夫?とりあえず落ち着いて……」
『…うん、……はぁ…はぁ…はぁ………ふぅ……』
「落ち着いた?」
『…うん』
「とりあえずさ、部屋戻ろ?」
『…はぁ…鍵閉まってるけど…鍵、寮母さんに預けて……部屋入れない……』
「…えっ?」
『…りさ…部屋入れて?』
「なんで寮母さんに預けたの?」
『…スペア作ってもらってて……それで……』
「そっか、分かった。」
……鍵なくしちゃったんだね…
とりあえず風邪ひかれても困るから部屋に入れてあげよう。
「どうぞ」
『…お邪魔します……』
「タオル取ってくるから待ってて」
『うん…』
ついでにシャワー貸してあげようかな
「はい、シャワー浴びてきな。風邪ひいても困るから」
『…ありがとう…』
「着替え、出しとくから」
『うん』
「……あっ、」
『…?』
…瑠依のオールバック…かっこいいな…
「…いや…///早く入ってきな///」
『…?うん』
…それにしてもすごい雨だな…
服もびしょびしょ…靴まで…
…洗濯しとこ
『…ふぅ…りさ、ありがと。』
「……///」
『…?どうかした?』
「…それ、」
『…ん?…あぁ、これね。たまにするんだよ。オールバック』
「……かっこいい」
『…///ありがと』
…なんか今日おかしいな私。思ったこと素直に言ってる。
「……瑠依のそういう所が…すき。」
『……えっ?』
……えっ?今なんて言った?…やばい
「……///」
『…りさ…』
…あぁ、帰っちゃうパターンかな……最悪。
『……私だってりさの事が好きだよ』
……何でこんなにさらっと言えるんだ
『…りさ、すき、ならさ付き合おうよ』
「……うん///」
『よろしくね、りさ』
「…うん……ねぇ、瑠依」
『ん?……っ、』
「…ん、///よろしくね。欅1のイケメンさん。」
『…なっ!私そんなイケメンじゃないからな!』
「…じゃあ、私の前だけでイケメン見せてよ」
『……分かった…こっち向いて』
「…やだ」
『…強引に向かせた方がいい?』
「……!っ、」
『…ん…ふふっ素直にこっち向いてくれたね』
…ほら、そういう所がイケメンなんだっつの…
『よろしくね、欅1のツンデレさん。』
「…ツンデレ…じゃない」
『じゃあ、私の……前だけとは……言えないけどな……う〜ん…』
「…じゃあさ、瑠依の前だけでツンとデレどっちも見せてあげる」
『ははっ!それがいい!』
…そういう無邪気な所も好き。全部好き。
「…瑠依」
『ん?』
「…好き。大好きだよ」
『…///私も大好き』
「……じゃあ、証明してよ」
『ツンとデレどっちなんだか…』
「……え、…っ!ん…!」
『……っ…これでいいんでしょ?りさ』
「…///」
自分で言ったのに……めっちゃ恥ずかしい……
『…これでも十分恥ずかしいからね…///』
イケメンの照れが見れるのは私だけかな…
やっぱり私はいつまで経っても瑠依にぞっこんだ。
end