リクエスト小説

□癒し²
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長濱side


最近、瑠依から教えてもらった情報


『ぺーちゃん、ねるの事好きだってよ。』


……いや、まぁ、突然、急にそんな事言うからさ、ジュース吹きこぼしちゃって。

汚い、なんて言いながら、ねるのこぼしたジュース拭いてて。


………いやいやいやいや?
ぺーちゃんってねるのこと好いていたの?

ねるはぺーちゃんのこと好きで片想いかと思ってたのに。

いやいやいやいやいやいやいやいや
まさかまさかまさかまさか?
“HAPPYEND”に近づけそうな展開になってきて。

そしたら瑠依が


『“BADEND”になることはないと思うけど』


なんて言って、また吹きこぼしちゃって。

汚いって!なんて言われて怒られて。


まぁ、そんなことを教えてもらって。


……正直、浮かれてる。



***********



それから積極的にぺーちゃんの所に行くようになった。
隣に座れば唇遊びをしながら周りを、キョロキョロ、キョロキョロするぺーちゃん。

困ってるのかな?それとも、照れてるのかな?それとも、助けを求めてるのかな?

………もとい、照れてるやけん。


梨加「…………んん……、……ぁ………んん…」

ねる「どうかした?」

梨加「……!……んん……」フルフル

ねる「ん〜?」

梨加「……ん、………」

ねる「そんなキョロキョロしてどしたと?」

梨加「……なんでも、………ない…………」


そわそわ、キョロキョロ、モゴモゴ、させて忙しいぺーちゃん。

よくよく見たら少し顔が紅く染まってて。


そしたら瑠依からLINEが来て


“2人とも、顔赤すぎ(笑)”


なんて来て、あ、ねるも顔紅いんだ。
なんて今更になって気づいて。

その時に、楽屋のドアが開いてスタッフさんが、


(撮影で〜す!)


なんて言ってきたから、名残惜しくぺーちゃんの隣の席から腰を浮かせれば、


梨加「………あ、」


なんて、ねるを呼び止めようとする感じで声を漏らしている。


ぺーちゃん、可愛いけん。














撮影が終わってまたぺーちゃんの隣の席に座れば、唇遊びをして、また周りをキョロキョロ。


梨加「……んん………」

ねる「ふふっ……なんか話したいことあると?」

梨加「……… ある……」


なんて、消え入りそうな声で答えるから、微笑ましくて。


ねる「……話したいこと、教えて?」

梨加「…………んん…………」

ねる「話しづらい?」

梨加「………うん……」


なんて可愛く頷くから、もうたまらなく可愛くて。
すごい、愛おしいな、なんて。


ねる「じゃあ、場所移動しよっか」

梨加「………うん」


最年長なのにほんわかしていて、ふわふわしていて、とても繊細な感じで、守ってあげたくなる、でも時にはお姉さんになるそんなぺーちゃん。

そんなぺーちゃんがねるは好きなんやね。

そんなことを思いながら、人気のない、販売機の隣のベンチに2人で座る。


ねる「……ここなら、平気やね。」

梨加「………うん」

ねる「話したいこと、言えそう?」

梨加「うん」


楽屋では隣に座ってると、おどおどしてるのに、こうやって向き合うと、綺麗な顔立ちで、透き通るような、その瞳に吸い込まれそうで、全てを包み込む、優しい声で、みんなを癒してくれて、笑うと口を手で隠して、少し顔が紅く染まる、その一瞬の瞬間も、ねるは好き。


今こう思えば、瑠依のお陰で、こうやってぺーちゃんとお話出来てるんやね。


梨加「………あのね、……ねるちゃん……」


そうやって、綺麗で、優しい声で、ねるのことを“ちゃん”付けで呼んでくれて。
今、ぺーちゃんを独り占め出来てることに、ねるは嬉しいんやなって思って。


梨加「………私…………」
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