ヒ腐マイ

□甘えた思想
1ページ/1ページ





同じ道を進んでいたはずが、いつしか別の道を辿っていたようだ。
そんな些細なことはどうでもいい。
今やるべきことは、あいつに分からせてやることだけ。
綺麗ごとで解決できるなんて甘い考えを、捨てさせるために。


控室に一郎を連れて行くと、ドアに鍵をかけた。
他の奴、こいつの弟にでも見せつけてやってもいいが、面倒だから今回はやめておく。




「ハッ、情けねぇなぁ。さっきまでの威勢はどうした」

「……いきなり連れ込んでそれかよ」
「っは、違いない」

俺は一郎と距離を詰め、胸倉を掴んだ。
顔を引き寄せて、無防備な口元に噛みついた。
目を見開く一郎に気を良くしながら、ジーンズに手を這わす。

「っ!? 左馬刻!」
「別に驚くことじゃねーだろ。あぁ、ご無沙汰だったから待ち遠しいのか?」
「ちがっ! 触るな!」
「でけぇ声出すなって。誰かに見られてもいいのか?」
「それは……」
「お互い様ってか? お前の弟にそんな姿見せてもいいんだったら抵抗しろよ」


ジーンズ越しでも分かるほど膨らんでいるその状態で出て行けるならな。
一郎は唇噛みしめると、抵抗するのを止めた。
俺は一郎の肩を掴んで、背を向けさせる。
そのまま机に押し付け、邪魔なジーンズを脱がした。

「そうやってお前はいつも、口先だけだな」
「……うるさ、っ、あ……っ」

無理やり一郎の中へ、スラックスから取り出した自身をねじ込む。
奥まで入れてから、ギリギリまで引き抜き、また最奥まで叩きつけた。
痛みで悲痛な声をあげる一郎に気分が高揚するのを感じる。


「左馬刻!……やめっ!」

「左馬刻、様……だろ!」

「っひ、っ、いた、あ、んっ、はぁ、あっ……!」


結合部から、血が流れて潤滑油代わりになって動きがスムーズになる。
ぐちゃぐちゃと音を響かせながら、腰を動かす。





「……おい あんま締め付けんな」

「いっ!……はっ、う、知るか、そんな、んぅ……!」

顔をこっちに向けた一郎の唇を塞いでやった。
舌を絡めて、吸って、口内を犯した。
酸欠と下から押し寄せる快楽に、目には涙を浮かべ、頬を朱に染めた一郎と視線が重なる。


「はは、お前の顔スゲー唆る」
「なっ!」

「だから、締め付けんなって……仕方ねぇ」

「え? っ、左馬刻……なに、触る、な!」

「せっかく俺様がサービスしてやってんだ。感謝しろよな」



蜜を垂らしたまま、張り詰めた一郎のモノを手で扱いた。
強い快楽に、嫌だ止めろと、一郎が叫ぶ。
腰を掴んで、中へ精液をぶちまけた。


「っ、ん! はっ、あ、あァ?!……左馬刻ぃ……!」

「はは、そうだ。もっと叫べよ。なぁ……一郎」











次の章へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ