夢物語
□第2話
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最強の刑務所?
ここは『南波刑務所』
巨大な壁に囲まれ最強のセキュリティと最強の警備網を誇る日本最大の刑務所である
この刑務所で脱獄に成功した囚人などいない
ダダダダダダッ
いない…
時「あぁ!いた!主任!ジューゴさん見つけました!」
一「またお前か15番!!いい加減にしやがれ!!」
15「お、シグレじゃん やっほー」
トコトコ←フツーに歩いてる
一「せめて走れよ!!あと俺のことは無視か!!」
はずだった。
その後直ぐに捕まり、ジューゴは一からゲンコツをくらって説教をされていた。
一「まったく今日これで3回目だぞ!!お前はあと何回脱獄すりゃ気が済むんだ!!」
15「飽きるか眠くなるか腹が減るまで…かな」
一「ここは遊び場じゃねぇんだよ!!」
時(あぁ…主任の胃に穴が空きそう…;)
一「ったく まだこの刑務所の『外』に出ないだけマシだが、こう何度も舍房を抜けられちゃオレ達が上にどやされんだぞ」
15「まぁそれをうまく誤魔化して上にバレないようにしてるお前も十分なワルだけどな」
一「うっせぇぇ!!こっちだって生活かかってんだよ!!」
時「しゅ、主任!ジューゴさんは僕が13房に連れ戻しますから…主任は少し休憩してください」
15「そーだぞーハジメー」
一「てめぇは何様なんだよ!! はぁ………悪ぃな時雨、じゃあと頼むわ…」
時「はい!(主任…相当疲れてるな…)」
一が出ていき、2人になった。
時雨はジューゴの方を向き、手を差し伸べ…
時「じゃあ、戻りましょうか ジューゴさん」
優しく、微笑んだ。
15「………おう……」
ジューゴは時雨の手を取り、手を繋いだまま13房へ戻った。
その際、時雨はジューゴに手錠を付けていない。
以前脱獄した時、何故手錠を付けないのか聞いたことがあった。
理由は手錠を付けてもすぐに外されてしまうから。
あともう1つは…
『だってジューゴさん…なんだかどこかへ行ってしまいそうだから』
だった。
その意味は分からなかった。
ジューゴにとって脱獄はただの暇つぶしだが、こんな時間も悪くない。
そう思っていたのだった。
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