D.G-SS

□りにゃりー物語
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見慣れないその場所をぐるぅりと眺めやった。

ご主人のお友達のお友達の家、らしい。

廊下も敷地も結構な広さがあって、木の良いにおいがする。

ご主人がお友達とお話中は自由にしていいと、放されたので探検さぁ。

のんびりと、でも興味津々でぴょこぴょこいくと、曲がった先で目があった。

人間じゃない。俺と同じくらい大きさの、白い、仔猫。

艶々の毛並み。お座りしながら、こちらを見て不思議そうな瞳をしながら、小首を傾げてくる様がものすごく可愛らしい。

―うん、ここはさっそく、自己紹介!

『こんにちはさぁ! 俺、ラビ! 君は?』

耳をぴくぴくして声をかければ、向こうも目を細めてしっぽをふわりと揺らす。

『リナリーよ。よろしくね、ラビ』

良いコだと確信して、ちょこちょこと更に近づいた。

ご挨拶に、鼻先をこっつんこしようとしたら。


「…バカ兎。ウサギのくせに、猫に近づいてんじゃねぇよ」


そんな声が降ってきて、リナリーの体が宙に浮く。

見やれば、長い黒髪の奴が彼女の首根っこを掴んで、ひょいと持ち上げていた。

ひっかかれたりしたらどうすんだ、責任持てねぇぞと呟く人間は軽々と彼女を自分の肩に乗っからせた。

持ち上げられたリナリーと言えば、相手の耳元で、ひっかいたりしないもん!と、みゃーみゃーと抗議の声をあげてる。


「うるせぇな」


至近距離で騒がれた方は眉根を寄せて、彼女の頭を押さえつける。

でもそれは、舌打ちや乱暴な物言いとは裏腹の、優しい優しい手つきで。

ひとしきり頭を撫でられたら、彼女は目を細めて、上機嫌になって大人しくなってしまった。

彼女が喉をならすと、人間は何事もなかったかのようにさっさと踵を返して奥の方へといってしまう。

リナリーが名残惜しそうな目をこちらに向けてくるけど。

彼に抱かれているその場所は譲れないのか、やっぱり黙って相手の腕の中に納まったまま、結局は一緒に向こうへと連れていかれてしまった。

んで、廊下には独り残された俺。

…うわぁ。

何だろう。何だか悔しい。

彼女と仲良くなれなかったのもそうだけど、何だか、ものすっごく見せつけられた感が満々なんですけど。

むぅ。

なんか、ご主人のお膝が超恋しくなってきたさ。

俺だって、いっぱいいっぱい撫で撫でしてもらうさ。

むぅ、むぅむぅむぅ。

――くるりっと、方向転換して。今まできた道を猛ダッシュでぴょんぴょこ走る。

ご主人ー! 俺たちもらぶらぶするさー!!!














それ行け、ラビっこv

拍手で頂きました 、
「ラビうさきを出してほしい!」というリクエストにお答えしてみましたvvv


なお、本編の方にはこれとは別に人間のラビが登場予定なので、
このコはあくまでも別の『ラビうさぎ』です

書いてて楽しかったので、今後も出演してもらおうと思います(≧∇≦)ノ
(ネタ、リクくださった方、ありがとうございましたーーーvvvv)

うん、りにゃりーと仲良しになろうとする度に神田さんに邪魔されてるといいです(なにその報われない設定!)

いやむしろその報われない設定Σd(`・ω´・ )ノGJ!

…とか思われたシャレのわかる方いらしたら↓拍手してやって下さい
その方向で行きます(どこまでもラビに優しくないサイトだな)

まぁ、いや、だって神リナサイトですから(自ツッコミ)



どうでもいいですが、ウサギが本気で走るとマジ超速いですよー
(ぴょんぴょこどころの騒ぎじゃない)

最後まで読んで下さってありがとうございました!
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