D.G-SS.B
□Blue-blue-darkness-Sky
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それは、青い闇だ。
青い、蒼い、どこまでも深い色。
どこまでも私を包み込む、果ての無い闇だ。
でもそれは、かつて私を捉えていた漆黒の闇とは違う。
絶望にあふれた、冷たいだけの堕ちていく闇の中にはもういない。
今、私を包むのは青い闇。
それは、月を戴く夜だ。瞬く星を持つ空だ。
温度など持たない筈なのに何故か温かくて、優しくて。
緩やかな安らぎと明日の為の力をくれる。
青い、蒼い、どこまでも深い…空気。
吐息をついて、身動ぎすると、頭をさらりと撫でられた。
…起こしてしまったのだろうか。それとも、起きていたのか。はたまた無意識か。
大きな手がこちらを抱き寄せるように動いて、自分のものとは違う心音と息遣いが更に近くなる。
起きているのか、無意識なのか、わからないけど。
全身の力を抜いて彼に身を預けなおすと、私も静かに目を閉じた。
Blue-blue-darkness-Sky夜明けへと続く、命をもった天(ソラ)。end.
2009.10/16