D.G-SS
□言葉遊び
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お茶会をしましょう。
あなたとわたしと。
青い空の下で。風の吹く丘の上で。
あなたとわたしの、好きなものを揃えて。
優しい光の中。柔らかな空気に包まれて、少女と女性は微笑みながら手を動かす。
「細い月」
「太陽」
持ってきたいくつものバスケットを置き、敷物を引っ張り出して。
「銀?」
「なら、金だわ」
二人で調子を合わせ、ふわりと敷物を広げて留める。
「白と…青。黒もかな」
「赤と緑?」
作業をしながら、楽しそうに口をつくのは謎々のような単語たち。
「清流。澄んでて、早い川の流れ」
「草原と…そこを吹き抜ける風」
少女が妙に真面目な顔をして呟けば、はにかむように微笑んで女性も返す。
冷めないようにしてもらったお茶と、二人で作ったお菓子や軽食を取り出しやすいように整えて、準備は万端。
「ミランダー! リナリー!!」
おまたせー、ユウ連れて来たさーと叫びながらぶんぶん手を振る赤毛の青年と、そっぽを向き、あからさまな舌打ちが聞こえてきそうな様子の黒髪の彼を振り返って二人は笑った。
「犬」
「猫!」
ミランダが少々悪戯っぽく呟いて、リナリーは面白そうに手を鳴らす。
「何? どしたん?」
不思議そうなラビと訝しげな神田を前にして、女性陣は楽しそうに顔を見合わせた。
「「ちょっと、言葉遊びをね」」
言葉遊び
今のお題は、
『自分の好きな人を例えるなら』
2009.1.2
END
見つけたメモリから拾ってきました小説第一弾。
ここ何処だとかアレンいないじゃんとか、色々なことでUPせずに置いておいたものです。
お見せするつもり無かったんですが、せっかく出てきたからとBlogに。
あちらで思ったより評判良かったようなので、本館UPになりました。
ありがとうございます^v^