D.G-SS

□after・after・after
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例によって例のごとく。

リーバーは寝不足により、しょぼしょぼする目をこすりながら、大きく伸びをする。

「…うー―んっ」

はぁ、と息を吐いて首と肩を回して。

同じく忙殺されているスタッフたちの溢れるフロアを見渡した。

すると、煩雑に並ぶ机の合間に見覚えのある小さなツインテールがちょこちょこと見え隠れする。

やがて側までやってきたそれは、科学班班長のデスクの上へと身を乗り出した。

「リーバーはんちょ」

精一杯背伸びをして机の上に顔を出し、見つめてくる幼い少女に彼は微笑った。

「おう、どうした」

「おつかれ?」

「そーだなー。それなりに」

「なにか、おてつだいすることある?」

「お、手伝ってくれるのか?」

「うん」

「じゃあ、コーヒー淹れてもらえるか?」

「はぁい!」

満面の笑顔で返事をして、少女はパタパタとコーヒーメーカーの傍に走り寄った。

そして待つこと暫し。

「はんちょ、コーヒー!」

小さな手がゆっくりゆっくり、よっこらしょとカップを運んでくる。

「ありがとな」

危なっかしいその動きから、リーバーは慎重にコーヒーを受け取って礼を言った。

すると多くの研究員を背後に従える状態で戻ってきた少女がにっこり笑う。

「おいし?」

「うん、うまい」

二人のやり取りに、周り中の人間の表情が緩む。

実際にはまだ一人でとてもコーヒーなど淹れられない彼女だから、結局は手近にいた班員たちとの合作だけれど。

給仕自体よりむしろ重要なのは、この殺伐としていた仕事場に少女が持ち込んだ『癒し』空気なわけで。

一同がほのぼの和んでいると、扉から彼女と同じ黒髪を靡かせた男性が入ってくる。

そこで室内の少女を見とめて、口を開いた。

「ここに居たか」

「あ、父さま」

父親に気づき、駆け寄ってきた少女の頭を彼はぽんぽん撫でて。

「急にいなくなるな。あいつが探してたぞ」

「母さま?」

「そうだ」

「うん、じゃあかえる」

頷く娘を彼は片手で担ぎあげて ―「抱き上げて」ではなく、あくまでも「担ぎあげて」―、班員を一瞥した。

「邪魔したな」

父親の肩に乗っけられながら少女は両手で班員たちにバイバイをする。

出ていく親子を見届けて、リーバーはこらえきれずに失笑した。

「どうしたんですか? 班長」

「…いや、あの子の母親も最初はああやってちょろちょろしてたなぁって思ってさ」







after・after・after




あ、ユーリ! どこにいたの?

うんとねー、かがくはんのおてつだいしてたー

…邪魔してた、の間違いだろ




end.


2008.7.4




…早くこんな未来が来るといいな♪

ちなみにコレは2008.6.9の早朝に蜜村が見た夢です。
そーとー神リナに脳が毒されてる証拠です(大笑)
面白がって、携帯にメモっといた内容を御披露します




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