僕のヒーローアカデミア

□第2話
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『…って感じの個性なんだけど、OK?』

「すごいね!個性2個持ち!」

「攻撃力は嘉風さんが一番だね」

『迎撃なら私がするから、2人はなるべく防御に徹してくれるとありがたい。ただ、轟くんと障子くんの個性があんまりわからないから、上手くいくかはわかんないけど…』

「大丈夫っしょ!私もちょっと本気出すわ!手袋もブーツも脱ぐわ!」

「『あ、うん…』」


それは女の子として倫理的にどうなのか…と多分お互い思ったけど、本人が張り切ってるので言わないでおこう。うん。


「それじゃあ、開始ィ!」


と、オールマイトの声が聞こえて1分足らず。


『!!(空気が冷たい…まさか…!)』


…恐らく轟くんの個性。てか、これもしかしてビル全体凍らそうとしてる…?


『葉隠さん!尾白くん!飛んで!避けて!!なんとかして!!!』

""はっ!?""


水蒸気を凝固させ、氷で足場を作りとりあえず氷結から逃れた。


『もしもし2人とも?!そっちの状況は!?』

"足が動かない〜!"

"ごめん!俺も!"

『(マジか…強烈すぎでしょ…!)』

「やっぱそんな簡単にはいかねェか…」

『!!…もしもし、2人とも?ヒーローに遭遇…迎撃します…!』

"え!?嘉風さん!?"

「…障子、悪ィ。1人捕らえ損ねた。核は頼む」


ピッ、と無線を切ると、お互い戦闘態勢を取る。


『すごいね、轟くん…想像以上だったわ…』

「あぁ、俺も。ちょっとなめてた」


バンッ!と足を踏み出したところから再び襲いかかってくる氷結。

目の前まで迫ってきたところで、空を切れば、パリーン!と割れる氷結。


「(…相性が悪ィか……)」

『(障子くんが核に着くまでになんとかしなきゃ…)』


…轟くん、恐らく遠距離で捕らえようとしてくる。

なら、


『(懐に入るまで!)』


轟くんに向かって走り出せば、案の定氷結を繰り出す彼。

また風圧で割り、間合いまで詰め、左脚で蹴る直前に氷を作った。


ドカァァン!!


*モニタールーム*


「うおっ…すっげ……」

「ビル全体を氷で覆った轟もすげえけど…それを迎撃してる嘉風な…」

「(舞…すごい……)」

「でも、轟くんに直接攻撃なんて危険すぎじゃ…」

「…いや、舞は恐らく、蹴る直前に氷を作っていましたわ」


えっ!?と数人が驚き、八百万を見た。


「成程、それなら轟くんにも効く、か…」

「相手の出方から導き出した予測、咄嗟の判断力、無駄のない動き…うん、彼女は素晴らしいね」


オールマイトがそう褒めれば、皆も呆然とモニターを見つめていた。


「なんか…緑谷と爆豪の後だからって思ったけど…こっちはこっちでレベル高すぎねぇ?」

「つーか嘉風の個性ナニ?!氷作ったり、風出したり…どんな個性だよ…」

「ですが、あくまで目的は"相手を捕らえる"か"核を処理"、若しくは"核を守る"ことが目的…このまま障子さんが順調に行けば、勝つのは轟さん、障子さんのチームですわ…」


*再び訓練場所*


『…くっ…しつっこい!』

「そりゃ…こっちのセリフだ!」


お互い激しい攻防に息切れ状態。

…くっそ…"あの"一発目以降警戒されてて近づけない…


『(障子くんも足止めしなきゃいけないのに…!)』


そう思った刹那、轟くん越しに見えたのは1本の腕。


『!!…もしもし!障子くんがそっちに向かってる!』

"マジで!?"

"でもっ!もう身動き取れない!"

「……」

『(どうする…)』


激しい攻撃は、上にある核が危険に晒させることになるし…。


『……』

「王手だな」

『…まだ、終わってない!』


斜め上に向かって右の拳を上げれば、天井が崩れ落ちてくる。


「…まさか、」

『そう簡単には通さないよ、ヒーロー?』


…ここのビルの地形なら頭に入ってる。

核の設置場所は一番奥の部屋。しかも、4階だけは階段は片方しかないから…


『通りたかったら、倒してみなさい!』
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