長編「スターフォックスゼロ for you」

□0章
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俺の名はフォックス。フォックス・マクラウド。
5年前に消息を絶った父の跡を継いで、雇われ遊撃隊「スターフォックス」のリーダーを務めている。


このスターフォックスには優秀な仲間が集まっている。

スリッピー・トード。彼は士官学校時代からの親友だ。若き天才科学者と言うのに劣らず、技術面において非常に頼りになる存在だ。
そんな彼は今…ソファーで寝ているようだ。

ファルコ・ランバルディ。彼は凄腕のパイロットであり、スターフォックスのエースだ。

「くそぉっ!」

シューティングゲームを映す画面には、彼が操っていた機体が墜落する場面が映し出されている。

「さっき散々口出ししてきた癖に、ざまぁ見ろ」

憎まれ口を叩いてるのはサクラ・イーグリット。1つ歳下の幼馴染であり、スターフォックス唯一の女性パイロットだ。
彼女は家事のほとんどを引き受けてくれている。

「うるせぇ、お前なんか俺より早く堕ちてたじゃねぇか!」

「ファルコが口出ししてきて集中できないからだよ!」

また始まった…ファルコとサクラのケンカというか、言い合いというか…最早日常生活の一部だ。

…このスターフォックスには、優秀な仲間が…。

「またケンカしておるのか…」

呆れた様子の彼はペッピー・ヘア。父がリーダーをしていた頃からスターフォックスに所属していて、豊富な知識を持っている。
俺達を見守り、サポートしてくれている。

「また散らかしたままにしおって!」

…少し口うるさいけど。

「誰だ、わしの机をいじったのは!」

そのペッピーの机のすぐ近くに丸いキーホルダーが落ちている。ペッピーはそのキーホルダーを大事そうに拾い上げた。

「それ…何?」

サクラが不思議そうに尋ねる。

「ペパー将軍の毛玉でできているんだ。わしの大事なお守りだ」

ペッピーは笑顔で答えるが

「毛玉…?」

「気色悪ぃな…」

俺もファルコと同じことを感じた。

「コラー!」

グレートフォックス艦内にペッピーの怒声が響いた。
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