結界師 長編

□落ち込みました。
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一通りのものを食べ終えたところで、少し彼女がどんな人間なのかが見えてきた。
この、光を灯さない瞳の真っ白な少女は、これから俗世を生きてたくさんのものを見て、どのように成長していくのだろうか…。
夜行の仲間と共に生き、過ごしていく中で、いつか感情が芽生える日が来るのだろうか?

少し離れて座ってカルボナーラを食べていた彼女は、今はその場で目を閉じ丸くなっている。よく見ると整った顔立ちだ。

(笑うともっと綺麗になるんだろうな…)


まだ見ぬいつかを思い、自然と微笑んでいたことを、彼自身はまだ気づかない…。
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