□独占欲
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 ―Side.Jude―


どうして君は簡単に誰かに触らせるの。

どうして君は簡単に笑顔を見せるの。

どうして君は僕以外にそんな簡単にっ―――。



お互いの想いが通じ合った僕とルドガーだったけど、通じる前までは我慢できた独占欲が最近どうにも抑えが効かなくなってきている。
特にルドガーとアルヴィンが一緒に喋っていたりすると、酷く歪んだ感情が僕の中に渦巻いてどうにかなってしまいそうだ。
アルヴィンは僕たちの関係に気付いているのかわからないが、よくルドガーに近づいては何か会話をし始め、酷い時には肩を抱き寄せ密着する。
鈍いルドガーは気付いていないのか、簡単に触らせたりするからこの感情をぶつけようにもそうはいかないから厄介なんだ。

「ルドガーくん最近ちゃんと食べてるー?ほっせーなあ」
「ちょっアルヴィンくすぐったっ」

今でも目の前でイチャイチャする二人の姿が目に付くけど、この関係は皆には内緒だから下手に注意もできずに我慢することしかできない。
けれど次の瞬間の行動が僕の我慢を吹き飛ばした。

「あっ!」
「うぉっと!」

バランスを崩したルドガーをアルヴィンが受け止めようとするが咄嗟のことに踏ん張りがきかずにもろとも倒れこんでしまった。
尻もちをついたアルヴィンの上にルドガーが覆いかぶさる。
それを見た瞬間僕の我慢は吹き飛んだ。
ルドガーの元へ一気に近づいた僕は、未だ起き上がっていないルドガーの手を掴んで無理矢理引き起こしてそのまま宿泊している部屋へと向かう。
何が起こったのか理解できない顔をしているルドガーだけど、僕はもう我慢できない。
部屋のドアを乱暴に開けて、中に入り、ルドガーをベッドへと放り出し、その上から覆いかぶさる。

「ジュード・・・?」
「ルドガー、どうして君は僕を怒らせるような事ばかりするの?そんなに僕を怒らせてお仕置きされたいの?」
「な、なに言ってるんだっ?!」
「わからない子にはお仕置きが必要だね」

シュッと締めたていたネクタイを解きルドガーの両腕を掴み上げて結ぶ。
ぎっちり結んだネクタイはそうそう解けない。
続けて僕はルドガーのシャツに手を掛け、一つ一つボタンを外しはだけさせると、ルドガーは身動ぎして拒んでくる。

「ジュード、ぃやだっ」
「・・・ダメ」

はだけた隙間に手を入れて先にある突起をコロコロと弄ぶとルドガーは苦しそうに息を詰まらせる。

「っ・・・ふっ」
「気持ちいいの?」
「ちがっ!」

からかい気味に言うと真っ赤になったって反論するルドガーだけど、僕は知ってる。
そっと片手をルドガーのズボンへと持っていき、きつそうな場所を撫でるとビクンと揺れた。
ボタンを外しチャックを下げパンツの隙間から勃起したペニスを出す。

「気持ちいいんだったら声我慢しないで、聴かせて」

そう言って勃起したペニスを躊躇いなく僕は口に含んだ。
ジュッジュッと先端を吸っては舐め吸っては舐めを繰り返す。

「ぁっやぁっ・・・きたなっあぁっ」

頭を押さえられるけど、気持ちいいのか力はあんまり入ってなくて僕は構わずに続ける。
軽く上下させながら吸うと可愛い喘ぎが頭のほうから降り注ぐ。

「ジュー、ド、もっ、でるっ!でちゃうっ!」
「いいよ、出して」

はち切れんばかりに膨らんだペニスから咥内へ勢いよく熱い液体が注ぎ込まれた。それを僕は喉を鳴らして飲み込む。

「はっ・・・あっ・・・の、のんだ、のか」
「おいしかったよ。次は僕を気持ちよくしてもらうよ、ルドガー」

カチャカチャと自分のズボンに手を掛け脱ぎ捨てるとルドガーの足を持ち上げて熱く反り立ったペニスを秘部へと宛がう。
震えるルドガーを他所に僕は勢いよく貫いた。

「—————っぁあああ?!」
「くっ・・・」
「ぃっあ・・・ふっうぅ・・・」
「ルドガー、力抜いて・・・」

そっと頬に手を這わせ力を抜くように言うとコクコクと頷いたルドガーはゆっくりと息を吐きだし力を緩める。
そこを見逃さずに腰を動かし責め立てる。

「ぁっ!んぁっあぁっ!」

卑猥な音が室内に響き渡り、ルドガーの甘い喘ぎも木霊する。

「ルドガーっルドガーっ好きっ愛してるっ」
「ぁっジュードッ!俺もっ好きだっ」
「ッルドガー!」
「あっ?!おっきっ」
「ごめっ、でも、ルドガーが可愛すぎるのが悪いっ」

ズチュズチュと腰を動かす速度を速めてルドガーを絶頂へと促す。
スプリングの音が悲鳴を上げるが構わずに続け、フルフルと震えるルドガーのペニスも握り上下へ動かす。
背中に回された腕に力が入ってもうすぐイキそうなんだねと思う。

「ジュード、もっイクッ」
「いいよ、一緒にいこっ」

キスを交わし舌と舌を絡めながら絶頂へ導き、ルドガーは白濁をお腹の上へと吐き出した。
イッた瞬間にキュッとルドガーの秘部が締まり僕も続けて胎内で果てる。
引き抜いた穴からは出したばかりの白濁が溢れ出た。

「ジュード!中に出したらっ」
「ごめん、だって余裕なくって・・・」

結んだネクタイを解きながら申し訳なくて何度も謝ると、クスッと笑い声が聞こえて顔を上げる。
笑いながらもういいよと言ってくれるルドガーは天使に見えた。

「でも、なんだって急にあんなこと?」

首を傾げて質問してくるルドガーに、僕は不安になりながらも正直に今まで我慢していた事を話す。

「あんまりにもルドガーが警戒心なさすぎなんだもん・・・」
「そ、そうだったのか・・・不安にさせてたなんて・・・ごめんな」
「僕の方こそ、無理矢理ごめんね・・・でも、もう安易に触らせたり、しないで」

ぎゅっと抱き着き本音を溢すと、ルドガーは応えるように抱きしめ返してくれた。




その後。

「ルドガーくーん、今日一緒にちょっと付き合ってくんねーかなー」

がしっと後ろからルドガーの肩を抱き寄せるアルヴィンに、ルドガーはどうしようかと考える。
その瞬間、反対側から勢いよく引っ張られ、その先にはジュードがいた。

「っととぉ、ちょっとちょっとジュード、あぶねーじゃねえのー」

おどけるアルヴィンにジュードは見たこともないような視線を向け、威嚇した。

「アルヴィン・・・これ以上ルドガーに必要以上に接触しないでよね。ルドガーは僕のモノなんだから」

爆弾発言に周囲は硬直する。
しかしジュードは気にすることなくルドガーの唇を奪った。
女性陣からはキャーッという声が聞こえ、ルドガーはサァアアアと顔が青くなっている。アルヴィンはというと、白目をむいて突っ立っていた。


ルドガーを取り巻く周囲はこれから騒がしくなることだろう。

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