他校×他校
□ 鳥
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『幸村さん。俺空飛んでみたい』
いきなり非現実的な事を言い出すボウヤに少し驚いた。
『だってさ、鳥ってすごいと思わない?空も飛べて地面も歩けるしさ。それに自由じゃん。』
『それもそうだけど、捕まえられれば自由はないしテニス出来ないよ?』
彼は空を見上げ手で太陽の光を遮った
『それは嫌。やっぱ前言撤回する。俺幸村さんといれればいいや』
『嬉しい事言ってくれるね』
『別に?思ったこと言ってるだけだし』
『そう。尚更嬉しい。』
にこやかに笑う俺とは裏腹に少し不満そうな顔を浮かべる彼。
そこが飽きないし好きな理由なんだよね。
本人に言ってしまうと怒られてしまうけど。
『ねぇ、幸村さん。今日家泊まってて1人じゃ寝れない気がする』
『あぁいいよ。お父さん達は?』
『幸村さんと二人になりたいから出かけてもらった』
やっと2人きりでボウヤの家に招かれたね。
“二人だけ”って了承の意味が入ってるのかな?
『ボウヤ。後からやめるなんて言わないよね?』
『当たり前じゃん。』
どんなふうになるのかとても楽しみだよ。
『それなら夕食も作らないとね...』
俺はボウヤの手の甲にキスを落とし
そのまま手を引いて歩き出した。
『好きなもの作ってあげる。』
『茶碗蒸しね?』
とても機嫌がいいと自分でもわかるよ。
今まで食べたことのないような茶碗蒸しを作れるくらいに
タイトルと話噛み合ってませんよね...