鳳宍短編

□線香花火
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『宍戸さん。線香花火しませんか?』

『やる。』

線香花火なんて久しぶりだぜ...と言いながら立ちあがり俺の方へと寄ってきた
大きき花火よりも個人的に俺は線香花火が好き。

パチパチと音を静かにたて、役目が終われば静かに落ちる
一人でやると寂しいかもしれない。
でも好きな人となら楽しいのかな。

『長太郎、どこでやるんだー?』

『庭に行きましょ。』




『じゃあやりましょう!』

二本取り出し、そのうちの一つを宍戸さんに渡しひとつずつに火をつけた

『綺麗だな。』

ひっそりとした声で微笑みながら言った宍戸さん。
こういう顔が見れるのはとても幸せ。

『宍戸さん。可愛すぎですよ...』

『なんでそうなんだよ!』

『『あ、』』


『わりぃ』

宍戸さんが発した言葉と同時に二つの玉が落ちた。

『ぷっ...宍戸さんもう大好きです!』


『笑うんじゃねぇよ!』

『だって、ムキになって大きい声出すなんてくすっ...』

『長太郎が可愛いとかいうから...』

照れているのか語尾につれ声量が小さくなっていった。


『でもそんな風に笑う宍戸さんほかの人に見せたくないですもん。』

『長太郎ってよく焼くもんなァ』

『焼かせてるのは宍戸さんですよ?』

『うっせぇ次!次ぎやるぞ。』

すぐに焦って話をそらそうとする。
そーゆうとこもたまらなくかわいい。
線香花火をして可愛いとこまた見つけちゃったな。

なんでそうも可愛いんだろ。

次はねずみはなびとか普通のもいいかな

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