怪盗とハッキング

□君に愛を
1ページ/3ページ

「ルパンっ!!これは一体どういうことよ!」
ル「朝からどうしちゃったの、リアーヌちゃん」
「これよ!あなた何を考えているわけ!?」
ル「そぉんなに怒んなーって!」
「こんなこと書かれたら…あの人がなんて言うか…!」
ル「俺から言っておくからそうカリカリしなさんなって」







【君に愛を】







ルパン一味は次なるお宝を狙いに日差しが照りつけるアメリカはマイアミを訪れていた。今回のお宝はハッキングを得意とするリアーヌのお願いにより実行されたもので宝石やお金ではなく、昔馴染みが借金返済のために泣く泣く売り払った大切な両親の形見を裏マフィアから奪い取り昔馴染みに返すのが目的だった。裏ではマフィアのリーダー格、表はマイアミに人気の俳優だった彼。そこでルパンはリアーヌのほかの特技、変声や変装を使い女優として彼と接触し形見を奪う作戦を決行していた。
俳優である彼にも気に入られいい感じに行きそうになった頃、今朝の新聞の見出しには彼とリアーヌが熱愛かという報道が出されていた。
「この写真、あなたがいいものが撮れたって言ってたヤツよね。なんでここに載ってるのよ」
ル「ちょーぉっと、面白く…」
「そういう問題じゃなくて…これで奪えなかったらどうするつもり!?それに、これをあの人が見たら…」
次「あの人とは俺のことか?」
「次元…!!これは、違うのよ」
次「お忍び夜景デート…いい絵じゃねぇか。楽しかったか?夜景デート」
「か、からかわないで!別に、デートでもないわよ…」
ル「俺っちもこんな記事になるなんて考えてなかったんだぜ。」
「もう、最低!」
と朝から不機嫌むき出しのリアーヌと次元の間に挟まれ必死に弁解するルパン。すると部屋の扉が開き五ェ門が出てきた。
五「リアーヌ、客人だ」
「私に?」
と新聞をルパンに投げつけると部屋を出ていった。
入れ違いに五ェ門がソファに座ると目を閉じて言った。
五「ルパン、やりすぎだぞ」
ル「……はぁ、へいへい、悪ぅござんしたよーだ」
次「……ちょっと出てくる」
そう言って次元が部屋を出ていくと入れ違いで外に出ていたリアーヌが部屋に入ってくると階段を上がり自分の部屋に駆け込みルパンがため息をついた。
ル「次元ちゃんが、不機嫌オーラ全開」
「ルパン!今から出かけてくるわ!」
と荷物を持って階段から降りてきたリアーヌに五ェ門が片目を開け言った。
五「仕事か」
「いいえ。こんな記事が出たから事務所に呼ばれたのよ。」
とルパンを睨みつけるとアジトを出ていくと居間の窓からリアーヌがマネージャーに車を乗せられ走り去っていく姿が。
ル「こーりゃ、五ェ門」
五「全てお主が巻いた種。某は知らぬ」
ル「ですよねぇ…トホホ…」
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ