中くらいの昼

□Secret -T-
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「潜入捜査…ですか?」

出勤早々、上司であるジェイムズに呼び出され何事かと思い部屋に行くと潜入捜査をして欲しいという依頼だった。
「でも、なんでこの時期に?」
ブ「なんでも、近々数ある美術館で爆破予告が来ているらしい。それも、複数犯いるらしくてね…」
「それと、潜入捜査…何の関係が?」
ブ「だから、潜入捜査のプロでもある明音君に今度予告された美術館に潜り込んで予告をしてきている奴らの実態を調べてきて欲しいんだ」
「…それで。相手が複数犯の可能性があるのに1人で潜り込めと?」
ブ「いや、今回は複数犯だ。単独犯だったら一人でもやれると思ったんだが…今回は無理だろうと思ってな赤井くんにも声をかけておいた。」
「…秀一に?」
ブ「あぁ。今頃、ジョディが話をしているだろう。…2人の腕利きスナイパーがいれば1発で仕留められる。それに、潜入捜査のプロもいるんだから」
「いつからですか?」
ブ「明日にはもう潜入捜査を開始して欲しいんだ」
「…明日…ですか」
ブ「なにかあるのか?」
「……私、明日は代休をとって彼のために料理を作る予定だったんですけど」
ブ「……彼?」
「でも、いいです。秀一も潜入捜査するなら。でも、無事確保したら代休取らせていただきますから」
ブ「わかった。じゃあ、」
「しますよ、潜入捜査。」

ジェイムズの部屋を出ると壁に寄りかかった赤井の姿が。
赤「話、聞いたか。」
「ええ。聞いたわ、もちろん、」
赤「あぁ。明音1人じゃ心配だからな。」
「よかった。これでYESって答えてなかったらどうしようかと思ったわ」
赤「答えるに決まってるだろ?なんてたって、俺達は最高のパートナーだからな」
「……なんか、嘘くさい」
赤「ホォ……」
と顔に若干血管が浮き始めてきた赤井に彼女は苦笑いをしながら言った。
「……ごめんね、私のMy darling」
そう言うと片手を上げるとそのままエレベーターに乗り込んだ。
赤「……お前の方が嘘くさいぞ」
と呟きエレベーターを追いかけていった。
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