リクエスト作品
□福×乱
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やはり、平日なだけあって店もそんなに混んではいない。
「あったあった、あれが猫カフェだよ!」
「ねこ、かふぇ…。」
ここが…!!あの、猫と戯れ放題という……魅惑の店…!!!
カランカランと小気味のよいベルが来店を知らせた。
「…おおぉ。」
「ふ、福沢さんがキラキラしてる…!!なんか怖い!」
部屋を見渡すと猫、猫、猫。
走り回っている猫。棚によじ登って落っこちる猫。さっそく興味を持って足元に集まる猫。
「福沢さん、ほらほら撫で放題だよ!!」
足元に集まってきた内の一匹を乱歩が抱き上げ福沢に向けた。
(なんという可愛らしさだ。二つの意味で。)
そっと額を撫でようとしたところ、
フニャ…ッ
「あ、気絶した。…福沢さんの顔が怖すぎたのかな……。」
「(………………。)」
やはり、ダメなのか。
「そんなことだろうと思って!じゃじゃーんっ!」
と言うと乱歩は何処からともなくカチューシャを取り出した。
……しかも黒い耳付きの。
「……よいしょ。」
何を、……する気だ。
「さぁっ、思う存分僕を撫でていいんだよ!今だけ福沢さんだけの猫だから!」
「乱歩、……もういい。もういいんだ。」