REBORN!(ヒバツナ)
□大空の昼休み
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そんな会話をされているとも知らずに、先程教室を出ていった男子もとい沢田綱吉は、応接室に向かうべく、愛しい人に会うべく小走りで移動していた。
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一方応接室に佇む黒髪で鋭い眼つきの男子生徒、雲雀恭弥はもうすぐ来るであろう生徒の事を風紀委員の仕事をしながら待っていた。
そして近づいて来るタタタタッという音を耳にすると、本人は気付いていないのか柔らかな微笑みを見せた。
その瞬間、応接室のドアがトントンと音をたてて、
「あの……こんにちは!」
と鳥のさえずりの様に柔らかい声が聞こえてきた。
「いいよ入って」
短く雲雀が答えれば、キイッと小さなきしみ音を鳴らしながらドアが開き、ヒョコッと擬音語がつきそうな程華奢でか弱そうな生徒が顔を出した。
その姿に雲雀は再度微笑み、椅子から腰を上げ、部屋の中央にある接客用の豪華な椅子に腰を掛けた。
「あっあの雲雀さん。今日はハンバーグを作って来たんですけど……」
「けど、なに?」
途中で言葉を濁す綱吉を急かすように雲雀が話しかける。自分の為に作ってきてくれたという事が内心すごく嬉しいのだ。