皐透

□初めまして皐くん
1ページ/2ページ

「ここにx^2を掛けると...そこ、喋るな。」

俺は今きっと全身から負のオーラが出ているだろうな。
と、いうのもここ最近、俺の弟である狂汰の恋人、赭山の弟の立花皐という生徒に散々振り回されているのだ。
例えば、職員用トイレに入ったところ何故か立花皐が横に並んで用を足しつつ俺の局部を見ては「へぇ...」とか言ってきたりする。正直不愉快極まりない。
もう1つ言っておくと、授業中に俺の足先から頭の先まで舐め回すように見てくる。自意識過剰なんじゃないか、と突っ込みたくなるだろうが俺もそう考えた。しかし、それを否定できるくらい見られている。

新手の嫌がらせか?
生徒からのひどい嫌がらせで心を痛めて辞めていく教員もいるらしい。
なるほど、これがそのひどい嫌がらせってやつか。俺に課された試練だな。

「これで授業を終わる。号令。」
日直の生徒が号令をすると散り散りに生徒たちは好きなところに去って行く。
ため息をつきながら職員室に帰ろうとすると「裏雅先生」と声を掛けられた。
「何の用だ、立花。俺が今すこぶる機嫌が悪いのが分からんのか。」
「ちょっときて、休み時間少ないから手短に済ませたいんだ。」
腕を強く掴まれて引っ張り込まれたのは職員トイレ。
そんなに人に聞かれたくない話でもするのか?
グイと押し込まれた先は個室トイレ。
「どういうつもりだ、立花。人に聞かれたくない相談ならもっと他に場所があるだろう。」
「んー、確かに人に聞かれると困るね。主に先生が。」
俺が?意味が分からない。
話しながら立花皐は個室の鍵を閉めた。
「さてと、先生?」
「他のちゃんとした部屋に行かないか?話しずらいだろう。」
「ホント全然分かってないんだね。」
いきなり両腕を掴まれたと思うと、立花は自らのズボンからベルトを引き抜き俺の両腕を縛った。
「お、おい。待て!相談じゃないのか!」
「性の相談♡」
ニヒッと笑う立花皐は悪魔のようだった。
体格の割には力が強いらしく縛られた両腕を扉に押し付けられてしまい、振りほどく事ができない。
「ふざけてるのも大概にしろ!」
「大真面目なんだけど。あとあんまり大声出すと怪しまれちゃうよ。」
時間がないから手短に行くよ、と耳元で囁いたかと思うと俺のベルトを外し、ズボンの中に手を突っ込んできた。
「なっ...!!!」
何をしてるんだと叫ぼうとき、誰かがトイレに入ってきた。
立花は左手で俺の両腕をガッチリ扉に押し付けながら空いた右手で俺のズボンを弄る。
「くっ..ン...!」
何がしたいんだこいつはッ!
「気持ちいい?センセ。」
「気持ち...わるい...。」
素直じゃないなぁと言いながら先っぽをグリグリ責めてきた。
「ホント...にっ、やめろ...。」
「イキそう?けど人がいるから静かにね?」
強烈な甘い刺激に耐えていると腕を押さえつけていた左手を口に突っ込んできた。
「ん...ふぁ...ンンッ」
「イク時は皐って呼んでほしいなぁ」
「誰が...ッ」
抵抗しようとすると先程よりも強めに先っぽをグリッと弄られる。
あまりの刺激に果ててしまった俺の耳元で「皐って呼んでくれなかったからまた続きしようね」と皐が囁いてきた。


あれからどうやって戻ってきたか分からないが気がついたら職員室にいた。俺らしくない、とんだ悪夢だな。
ふと、手首を見ると赤くなった痕が付いていた。
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ