コウノドリ 長編 [二人の産科医]
□彼が変わった理由
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サ「遅れましたが、小松先生の歓迎会です!
みなさん今日はいっぱい飲んでください!」
蘭子が転任して数か月経った時、サクラが行きつけの居酒屋で歓迎会を開いてくれた。
蘭子は産科や一部新生児科のメンバーと雑談を楽しんでいた。
隣のカウンターでは、サクラと加瀬がしっとり飲んでいたので、そちらに向かった。
蘭子「鴻鳥先生、ありがとね!みんな忙しいのにこんなに集まってくれて嬉しいよ。
それに、加瀬先生もありがとうございました!」
加瀬「いや〜お前もすっかり一人前になったな!
あ、焼酎お湯割りちょうだい!」
オーダーついでに加瀬はみんなのいる方に行ったので、蘭子はサクラの隣に座った。
サ「四宮も誘ったんだけど、オンコールだからって来なかった。」
蘭子「そっか…。
ね、鴻鳥先生、四宮先生が夜に小児病棟に通っているのって…。」
サ「うん、つぼみちゃんだよ。
誰も訪れない病室に、四宮は5年間毎日通い続けているんだ。」