book -創作-
□episode of force 3
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「この馬鹿!!」
傷を少々負いながら大きな白ひげの船に降り立ったロゼッタとスピカにかけられた第一声は、なかなかの刺のあるものであった。
その言葉にも声の主にも驚いた双子は呆然とし、声の主はカツカツと靴を鳴らしながら2人に近づき、立ち止まる。
「心配したんだから…!」
ぎゅっと抱きついてきた自分たちよりも少し背の高い風の少女のいつもとは異なった口調に本当に心配させてしまったと自責の念を抱いた。
「勝手に行動してしまってすみません
…__副船長」
ぽろぽろと清らかな涙を流すアルバータの頬をロゼッタは撫で、スピカは無言でアルバータに抱きついた。