跡部

□絡んでしまいました
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「我が氷帝学園へようこそ
俺様こそが生徒会長をつとめる跡部景吾だ。
お前ら!思う存分学校生活楽しみな!」


「「きゃーーーーー!!!」」



…………………は?


なにを言ってるんだこの人は……

今自分のこと俺様って言ったよねこの人


待って、今の状況が掴めない

なにが起きてるんだ

すごい上からな人だけど
そんなにすごい人なの?



その後も何回か跡部景吾という人物を校舎で見かけるが

いつも偉そうにしてて




とりあえずなにが言いたいかというと

とにかく私からしたらこういうタイプはほんとに嫌いなのだ

いや、まあこんなタイプ今まで出会ったことないんだけど


元々ナルシストな人はかなり苦手である

この人はナルシストの上をさらに超えていると思う


うん、とにかくいちばん関わりたくない人だよね



とまあこういうことがあったわけで



「跡部様!かっこよくない?!」


「文香まで跡部様って呼ぶのやめてよ…文香彼氏いるって言ってなかった?」


「うん、いるよ
けどかっこいいっていうのは自由でしょ」


「はは、まあそうだけど」


「学校中の女子が跡部様に夢中だよね」

「それが信じられないんだよね、ただお金持ちってだけでしょ
あんな人のどこがいいんだろ」


「花梨って案外厳しいね」


「違うよ、私はああいう人は苦手なだけ」


「ふーん、まぁいいけど」



なんで跡部景吾はあんなに人気があるのか

確かにおぼっちゃまで顔も美形だとは思うけどさ、
俺様だよ?!

どこの少女漫画だっての




私は絶対あの人には関わりたくないねっ!


「ちょっとトイレ行ってくる」


「はいよー」



そのまま教室を出てトイレを済ませ

濡れた手を拭くためにハンカチを取り出す



ドカッ

「いたっ!」

女子トイレから出ると横から歩いてきた人にぶつかってしまった


「す、すいません…」


「あーん?大丈夫か?」


げっっ



跡部………景吾……


ぶつかった相手は紛れもなく
あの跡部景吾だった



関わりたくないって思った瞬間にこれかよ………


最悪だ………


そう、そこから私と跡部景吾の絡みが始まったのである
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