うたプリbl

□ある日の日常A
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「少し、遅くなってしまいましたね…」

トキヤは寮への道を歩きながら今晩の夕食について考えていた。

「今日の晩ご飯は何にしましょうかねぇ。いつも野菜ばかりですし…たまには、おいしいものを作ってあげましょうか」

トキヤは、そんなことを考えながら(口に出ているが)部屋のドアを開けた。

ガチャ

「ただいま帰りまs…なんです、この状況は」

そこには、ポテチの袋やペットボトルなどのごみが散らかっていた。

「お、トッキーおっかえり〜」

「あ、トキヤ〜お帰り〜」

音也と嶺二はゲームをしながら言った。

「…なんなんですかこの散らかり様は!」

「いや〜、いつの間にこんなに散らかったんだろうねー」

「そうそう、いつの間にかねー」

「朝、私が仕事に行くまではきちんとかたずいていたはずですが」

「ハハハハハ」

「…」

トキヤはうつむいて拳を握りしめ、プルプル震えていた。

長い前髪で目元は隠れているが、その顔は見えなくても怒っているのは一目瞭然だった。

「アハハ…」

「……」

「「…すいませんでしたッ!!」」

「二人とも、顔を上げて下さい」

そう言ったトキヤの声は優しかった。

「トッキー優しいな〜、許してくれるなんt」

そう言いながら顔を上げた嶺二は凍り付いた。

「トキヤ〜、ほんとにごめんねー」

次いで顔を上げた音也も凍り付いた。

顔を上げた状態で固まっている二人に、トキヤは黒いオーラを放ちながらこう言った。

「…三十分以内に、散らかっているものをすべてかたずけなさい。」

「「え…ムr 」」

「できないのなら、今日の晩ご飯は抜きです」

「「ッ!やります!今すぐやります!!」」

そして二人は散らかっているものを大急ぎでかたずけ始めた。

トキヤはそれをいつの間にか淹れていたコーヒーを飲みながら眺めるのであった。

END
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