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□17:目指す場所は皆一緒だよね
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とうとう合宿が終了した。
1日休みを挟んでまたいつもの学校での練習が始まる。1年生からの癒し再び。

今日の練習は午前のみ。
午後からは体育館が別件で使用出来ない為だ。
「マジバ寄ろーぜ」
「腹減った〜」
体育館を出て行く部員達の雑談を耳にしながらモップを倉庫に片付ける。

着替えて体育館を出ると山崎君が待ってた。
「みょうじもマジバ行かねえ?昼メシ」
「あー、うん いいよ」
「んじゃ、門の前で待ってるから」
「分かった」
山崎君を見送り部室の前で待つ。
出て来る部員達に挨拶を交わしながら最後に出て来た花宮君から鍵を受け取った。
「お疲れさま」
「お疲れ」

山崎君を待たせてるので早く行かねば。
早歩きで門の所に向かう。

「っわっと、」
思わず声がでた。
だって山崎君だけかと思ったら まさかの花宮君、瀬戸君、古橋君、それと原君が居たから。


***

マジバに入りそれぞれ注文した品を食べる。ランチタイムで店内はお客さんで賑わっている。
すずちゃんお勧めのバニラシェイクを飲む。美味しい。

「そういや、I.H優勝 洛山だって」
「やっぱなー、他の高校もキセキの世代が居るから今年からやべーな」
「キセキの世代?」
何やらカッコいい呼び名に反応してしまった。
「あっれ なまえチャン知らないの?キセキの世代」
「うん」
「帝光中学校にめーっちゃ強い選手がキセキ的に5人も入部して全中全勝して今年からバラバラに高校のバスケ部に入部したんだよ。洛山、秀徳、海常、桐皇、陽泉に」
丁寧に説明してくれた原君に申し訳ないが、ちょっと着いていけない。
「そ、そんなに凄いんだ」
「でも秀徳は誠凛に負けたな」
「へー。あの誠凛に」
古橋君の言葉に花宮君が不敵な笑みを浮かべて反応する。
「誠凛強くなったな、木吉潰したのに」
「原」
山崎君が咄嗟に原君の言葉を制する。原君は私を見て何でもないよんっとおどけてみせた。
木吉?潰した?何となく不吉な言い方。
「…霧崎の試合っていつあるの?」
「次はW.Cだな」
「そっか、楽しみ」
そう言ってチーズバーガーを頬張った。

皆が食べ終わったのでマジバを出る。
花宮君と瀬戸君と古橋君と別れて山崎君と原君と駅まで歩く。
「えっと、みょうじ」
「うん?」
山崎君に話しかけられ隣の彼を見上げる。
「その、俺達の試合なんだけど」
「うん」
「あー…なんつーか」
やけに歯切れの悪い彼に突如 原君が遮った。
「試合の話はいーのいーの!今は練習の事だけ考えようぜ?」
「あ、おう」
上手くはぐらかされた様な感じがしたけど追求するのはやめた。
暇があれば高校バスケ関連の本探してキセキの世代の勉強せねば。

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