『ONE PIECE』
□『第6話』
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ヒヨリside
『・・・・・』
今の状況は、説明した方がいいのかしら…。
私は、今どこかの海賊船に乗っていて、手足をロープでしばられている。
どうしてこうなったかと言うと、
久しぶりに海に出たから気が緩んでいて寝てしまった。
目を覚ましてみると、こうなっていた訳。
「姉ちゃん、ごめんなぁ!俺ら、海賊なんで金が欲しいんだわ。」
「ちょっと、売り飛ばすだけだからねぇ。」
「だから大人しくしとけよぉ?」
「その前に性奴隷にでもなるか?」
ギャハギャハと汚い笑い声をあげる海賊に、私は呆れて何も言葉が出せなかった。
「ん?姉ちゃん、どうした?早く性奴隷になりてぇのか?んん?」
『黙りなさい。』
side end
ヒヨリが、静かに言葉を発した途端、海から海王類が何体も出てきた。
「「「ギャーーーーーーー」」」
海賊達の船は海王類に噛み砕かれて木っ端微塵となった。
『皆、ありがとう。』
{姫様、我等は役目を果たしただけの事。}
海王類の上に乗って話していると、一隻の海賊船が近づいてきた。
{またか人間共。海の藻屑にしてやろう。}
海王類が海賊船を襲おうとしているところをヒヨリが止めた。
何故なら、その海賊船は、
四皇、赤髪のシャンクス率いる赤髪海賊団だったからだ。
ヒヨリは、海王類に頼んで赤髪海賊団の船におろしてもらった。
船に足を付けて、海王類達を見送っていると、後ろから頭に固いものが当てられた。
銃だ。
『随分と手厚い歓迎ね。』
「あんた、何者だ?」
『あら、女性を口説く時は自分から名乗るものよ。ベン•ベックマン。』
まさか、銃を突きつけられているのにこんな事を言うとは思わなかったのか、ベンが驚いていることがヒヨリにも伝わった。
『赤髪の船長さんに会えないかしら?』
「お嬢さんが何者か分からない限り、船長には会わせられない。」
何ともピリついた空気の中、それをぶち壊す男が1人。
「おー!えらく別嬪な姉ちゃんだなぁ!」
「・・・・・」
『あの……会えちゃったみたい。』
「…あぁ、その様だな。」
ベンが銃を下げたのでヒヨリも向き直り、自己紹介をした。
『ヒヨリです。よろしく。』