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□t/r/i/p@
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〜リーダーの場合〜
『ぎょーんすっ♡』
『……なんですかくっつかないでください暑苦しい』
『んもー、そんなこと言うなよぉ!外寒いぞ!ほら温かいだろ!?』
と言って、僕の隣に座りグイグイと距離を詰めるスホヒョン。
僕はいつも嫌そうにそれを遠ざける。
『はいっこれ!』
『なんですか』
『ハッピーバースデー!』
渡されたのはトレンドの綺麗な色のセーター。
『俺とイロチだよ♡今度空港で着よう♡』
___出た。スホヒョンの無理矢理おソロ計画。
久々に来たなこれ……。
『…………ありがとうございます』
『ちょっとーーーもうちょっと嬉しそうにしてよギョンスヤぁ!』
『嘘ですありがとうございます!』
暑苦しいしちょっとウザいけど、
嬉しいよ。
スホヒョンありがとう…♡
〜長兄の場合〜
『だーーれだっ!』
『!?』
後ろから目隠しをされ、定番の問いかけ。
可愛い声ですぐわかるんだけどね。
『ミンソギヒョン!』
『ピンポーン♪』
後ろから僕を覗くヒョンは、猫みたいでほんとに可愛い。
思わず撫で回したくなる。
『誕生日おめでとう!
はい、これ受け取って!』
照れくさそうに渡されたそのプレゼントは___
『ん、可愛い、これって…?』
『携帯用の加湿器!ギョンス忙しくて体調管理大変だろ?
だからと思って……』
『ヒョン……』
胸が温かくなる。
『ありがとう、大切に使わせてもらうね♡』
〜ユニコーンの場合〜
《ギョンスヤ〜〜》
『レイヒョンお疲れ様。どうしたの?』
中国にいるヒョンとビデオ通話で繋がった。
《今日わぁ〜ギョンスの誕生日でしょ〜?だから、顔が見たかったんだ》
『ふふ、ヒョン…ありがとう♡』
《あと〜、プレゼント届いた?》
『え?プレゼント?』
《あれぇ?マネヒョンのとこに着くように送ったんだけどなぁ〜》
マネヒョンが受け取ってるなら、
渡してくれるはず。
『まだ受け取ってないけど、送ってくれたんだね。ありがとう♡』
《ふふ、カイの誕生日に使うんだよ〜》
『え?何送ってくれたの?』
《あ〜ごめん、行かなきゃ。みんなによろしくぅ〜》
ふふ、レイヒョンらしいや。
楽しみに待ってよう。
〜べっきゅんの場合〜
『ギョンス〜、あ、いたいた』
『?』
僕を見つけて隣に座ったのに、
そのまま無言のベッキョン。
なんか用があったんじゃないのか?
『……』
『……』
特に僕も話もしないし、
別に居心地もいいから
そのまま2人だけの静かな時間が流れる。
すると突然___
『あっっっ!!!!!!』
ベッキョンのデカイ声に
僕は驚き、何事かと彼を見る。
『〜〜ッ!?』
彼の方に顔を向けた瞬間、
僕の唇にチュッと音を立ててキスをする。
『へへ♡ハッピーバースデーギョンス♡』
『……ベッキョナ』
『あっ、怒るなよ!今日はお前のめでたい日だぞ!?』
『………』
……しょうがない、目をつぶろう。
『はいっ。お前がこの前探してた香水!』
『……!…ありがとう』
立ち上がって振り返りざま、
ニコッとイタズラに笑った彼の耳は赤かった。
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