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□熱
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………あれ、頭が痛い……………。
体が重い。
おかしいな、
昨日寝る前は何とも無かったのに。
久々来たな、これ。
『ひょーーん』
コンコン、とノックの後
気の抜けた声が部屋に入ってくくる。
『すおひょんがもう起きろってー。
俺より起きるの遅いなんて珍しいじゃん。』
『………』
『ひょーーん、おーーーーい』
ジョンインが寝ている俺に顔を寄せる気配がし、
俺は衝動的に彼の首元をホールドした。
『っちょ、あ、チャニョリヒョン!?!?!?』
『じょんいな……』
『う、わ、ちょ、ちょ離せ、うわぁああ、キモい!ヒョンやめて!やめ、わ、…すおひょーーーーーーーん!!!!』
可愛いジョンインの唇にキスをしようと顔を寄せると、
思いっきり嫌がり暴れ、キスできない。
でもそんなことしても俺には関係ない。
無理矢理キスするまでだ。
『どうしたジョンイナ!!』
バタンと勢いよく扉が開き、
ジュンミョニヒョンがこちらを見る。
『す、すおひょ〜ん(泣)』
『ば、っ、な、チャニョラ何してんだ!!!!』
『あっ』
ジュンミョニヒョンが物凄い力で
俺からジョンインを離す。
今度は目の前にヒョンが来るから、
腕を取って引き寄せた。
そう、ヒョンの美味しそうな白い首に舌を這わせたくて___
『っ!ばーーーーーーー!!!!!!!!ダメダメダメダメすおひょん離れて!!!!』
『うわぁぁぁあっ!なっ、やめ、やめぇぇぇぇっ○✕□▽☆★♂♀↑↓➚!』
見事にヒョンも引き剥がされ、
俺の欲求は叶わない。
『はぁ、はぁ、はぁ……やばいぞジョンイナ……』
『へっ、な、なにがっ』
『お、恐らくチャニョリは今、熱がある!風邪だ!』
『……ハッ……それは……』
『そーだ!こいつは熱を出すと発情して、誰でもいいから近くにいるやつを襲うんだ……!!』
そう、俺の体は熱く、
どうしようもなく溢れる発情に逆らえないんだ。
うあぁあヤリてぇ……っ!
ムラムラウズウズする身体中をどうにか解放したかった。
『……や、ど、どーすんのヒョン!このままじゃチャニョリヒョンが俺らを……!!』
『ぎょ、ギョンスだ!ギョンスを呼ぶんだ早く!!!!』
***
『……僕まだ寝てたんですけど……スケジュール午後からで。』
『ご、ごめんなぁ〜ギョンスヤぁ。来てくれてサンキュッ⌒☆』
『ぎょ、ギョンスヒョン、じゃ、僕達はそっちの宿舎に行ってるからね!』
『はぁ?なんの意味が』
『加湿器はガンガンにかけといたから!!
じゃ、そーいうことで!終わったら教えてなー!』
わけがわからない。加湿器?
もうちょっと寝てたかったのに無理矢理呼び出して。
終わったら?
何が終わったらだ。
ここで僕は何をしなきゃいけないんだ。
『いいや。ひとまず寝よ。チャニョリのベッドでいっか。』
そして部屋に入り布団に手をかけると、
中から素早く出てきた何かによって、
僕の腕を掴まれる。
『おわぁあ!?』
『……だれ』
『チャニョラ!?いたの!?』
『ギョンスヤ……?』
そのまま布団の中へと引きずり込まれる。
『なっ、え?チャニョラ?』
『ハァハァ』
『……ん?』
『ギョンスヤ……』
まるで変態の吐息のような
気持ち悪い息遣いで異変に気付く。
そして僕を組み敷くと、
いきり立ったその部分を擦り付けてくる。
___これは、もしかして…………
『も、無理……ギョンス、早く挿れる…』
___やっぱり!!!!
『ね、熱!?熱があるんでしょ!!! もぉぉぉ、最悪!!!!』
『ギョンス……』
『ンぅぅッ』
目はトロンとし、顔は熱で赤い。
息は変態だし、熱い舌が僕の咥内を暴れ回る。
『ンンッ…ぷはっ、まっ、待て』
以前もコイツが熱を出した時、
僕が標的になるしかなくて大変だったんだ。
どんなに抵抗しても無駄なことは、
経験済みの僕しかわからない。
ただ、慣らしもしないで挿れられるのだけは勘弁して欲しかった。
(※前回は突然挿れられた)
仕方がなく、サイドボードからローションを手に取り自分の指に絡める。
『ンンッ』
____アホらし……。
自分で慣らすなんて……。
『……あ、ギョンスヤ、ヤバイ、何それ……最高』
変態は更に鼻息を荒くした。
『あ……っ、ダメだよギョンスヤ……、早く、挿れ……っ』
『あっ、……ァアアッ』
***
『……ん?あれ?』
___変態が目を覚ました。
『ギョンスヤ?な、なんでここにいるの!?』
___覚えてないからタチが悪いんだよ。
『あ、あれ?__俺、なんでこんなベトベトなの……?
ギョンスヤなんでぐったりしてるの!?大丈夫!?』
____大丈夫なわけあるか。
何回シたんだよ。
『うわっ、ギョンスヤもベトベトじゃん!……え?これ俺?俺のせい?
ちょ、ギョンスヤ?答えてよ!ギョンスヤぁぁぁ』
チャニョルの熱は、大量のそれと一緒に吐き出し完治した。
ギョンスの疲労という傷を残して。
Fin♡