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□10+1+@
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『おかえりギョンスヤーーー♡』
『ただいま』
『遅かったね?』
家に帰るとルームメイトのチャニョルが出迎える
『飯は?』
『食べてない』
『俺のキムチ炒飯食う?食う?食うでしょ?』
『…食う。てか暑苦しい離れろ』
『イタタタタ』
ハグしたまま話し続けるチャニョルの耳を引っ張って惹き剥がした
コイツとは大学からの付き合いで、
家賃を浮かすためにルームシェアしてる
そうだよ親しい相手なら
こうやってハグされようが大丈夫なんだ
近くにチャニョルが居ても緊張したりドキドキしたりしない
さっきキム君に近寄られた時は
落ち着かなくて緊張した
僕を見つめてた彼の瞳は
深くて綺麗で、ずっと目を合わせていられなかった
無理もない、だって出会って3日だよ?
『…ギョンスヤ元気ない?なんかあった?』
『…まーね。お風呂入ってくる』
『んー出たら飯ね』
*
*
*
『はぁ!?!?』
『うるさいよ』
『えぇ!?…だって』
『声でかいって。これ、旨い』
チャニョルの作ったキムチ炒飯を食べながら、
さっきのキム君との出来事を話した
『な、そいつ…すげーな』
『だよね。』
『え、え?で、ギョンスヤ…なんて言ってきたの?』
『…なにも…。あんまり近かったから逃げてきた』
『近かった?』
『うん、話しながら近づいてきてさ、
えーと、あ。壁ドン?って言うんだっけ』
ガチャンッ
『あ!何してんだよ…!』
『……………………………』
チャニョルが持ってたコップを滑らせ
コーラがテーブルに広がる
『チャニョラ!?早く拭けって』
『……………え、………あぁ!ごめん!』
『___で、明日も顔合わすから
ちょっと気まずいんだよね…』
『……おお、だろうな。いつまでそいついんの?』
『さぁ?特に言われてないや…』
『お、お前どーすんの』
『へ?』
『付き合うの?』
『ま、まさかぁ!』
『……だ、だよな、うん』
でも返事しないまま逃げて
それっきりってのはあまりよろしくないよね…
明日ちゃんと話さないと
会って間もない人と恋人にだなんて絶対に無理だ
Day 4
『え?』
『だから、会って間もなくなければ大丈夫ってことですよね』
『…え?き、む君?』
『先輩は、俺が男だからとかよりも先に、出会って間もないからって理由で断りました。だから、これから仲良くなっていけば俺と付き合えるってことですよね』
『……は…い…?』
『諦めません俺。これからもよろしくお願いします』
年下らしく可愛い笑顔でそう言うと、ランチ行きましょう、と僕の手を引いた
『え、…あ、いやキム君…!』
休憩に入ってすぐ付き合う気はないと伝えると、
思ってもみない返事が返ってきた
仲良くなれば付き合う?…いやいやそんなつもりじゃなかったのに
彼に何度もその誤解を解こうと試みたけど、まったく聞く耳持たずで1日が終わってしまった
*
*
『ギョンスヤ、大丈夫?』
『え?』
『火』
『え?あ…!』
今日は僕が夕飯を作ろうと鍋に火をかけていたのにすっかり忘れて、慌ててコンロの火を止めに行く
『ボーっとしてどうしたの?』
『あ…ううん。』
『じゃー行ってくんね』
『え?どこに?』
『え?メール送ったじゃんwベッキョニと飲みに行くって。』
『あ、そうだった…ね』
『…大丈夫?一緒に来る?』
『ううん平気!ベッキョニによろしく。いってらっしゃい』
そういえば昼間そんなやり取りしたんだった
ベッキョニも同じ大学で、こうやってよく飲んだりしてるんだ
僕も誘われたけど、今日はそんな気分になれなくて断った
__2人分ご飯炊いちゃったじゃん…
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