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□Holiday(two)
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付かず離れず


ベッキョニとの関係を言葉にすればそれが1番しっくりくるかな。


いつも一緒にいるわけじゃない。


でも隣に居れば触れたくなる。




頭の回転が速くて、
周りに気を利かすベッキョニ。


たまに壊れてしまいそうな位
危うくなるベッキョニ。



そんな時はそっと僕の側に来て
手をつないでみたり
肩に顔を乗せてみたり、

ベッキョニも無意識なんだろうけど

人肌恋しいのか
からだが触れてると
落ち着くみたい


僕もそんなベッキョニをほっとけないし、すごく大事に思ってる。




でも心なしか
僕から離れて行ってる気がするんだ



今もね、久し振りのオフで
宿舎には僕とベッキョニだけだから


久々にゆっくり話したくて呼んだんだよ


『ベッキョナー』
『んー』
『ベッキョナー、そろそろゲームやめてこっち来なよ』
『んー』
『コーヒー?何飲む?』
『んー』
『オレンジジュース?』
『んー』
『なに?どっち?』
『んー』
『…ベッキョナ!!』
『ん!』
『聞いてんの?こっち来てってば』
『はいはいわかったよー』

返事がなかったから有無をいわさずオレンジジュースにしてやった


『はい』
『おーさんきゅー』


てっきり僕の隣に座ると思ったのに、グラスをわざわざ移動させて離れて座ったベッキョニ


『なんでそっち』
『ん?…』
『隣でいいじゃん』
『んー?まーまーそんな細かいこと気にすんなって』
『…』
『みんな居ねーと静かだなー?』
『誤魔化すな』
『…なにが。どーしたよギョンス?』
『最近思ってたんだけど』
『?』
『僕のこと避けてる?』
『さ、避けてねーよ』
『うそだ』
『気のせいだろ』
『そんなことない避けてる』
『避けてない』
『じゃーこっち来てよ』
『…っ』
『…やっぱり来れないんだ。避けてるんじゃん。僕、なんかした?』
『…してない』
『じゃあ何で?』
『…』
『言ってくれなきゃわかんないよ!』
『………』
『ベッキョナ?』

突然すっと立ち上がるベッキョニ


僕を見て近付いてきたと思った瞬間、ベッキョニの唇が僕のに触れた


『!?』

『…こーなるからだよ』
『べっきょ、な…?』
『ギョンスにキスしたくなるから…っ、隣はヤだっただけ』

僕の肩に手を置いたまま
恥ずかしそうに目線を逸らす


『耳が…真っ赤』
『…っるせー』


驚いたけど、それが理由でホッとした。嫌われたんじゃなかったんだ。


『ベッキョナ』
『…なんだよ』
『もっとして』
『!?』
『キス』
『…!!!』



お互いの気持ちを確認し合えた
こんな休日

擽ったくて嬉しい



きっと付かず離れず、は
今まで通り。


でも2人きりの時は恋人、ね?






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