保管庫

□歪んでいても
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とある学校に通う少女、秋乃は学校でも有名な問題児だった。
強いと言われている男子や不良に手当たり次第に喧嘩を売り、病院送りになるまで痛めつけるという凶暴な一面を持っていた。
笑顔の仮面をかぶり、楽しそうに暴力をふるう。
そんな秋乃に最近ストッパーができた。
同じ学校に通う先輩のうちはイタチだ。
才色兼備で頭もいい、容姿も美しい顔立ちをしており学校のアイドルだ。
弥彦、イタチ、サソリはイケメン三銃士と呼ばれている。
秋乃はイタチの弟、うちはサスケを通じて知り合った人物で百戦錬磨の秋乃が勝てなかった相手の一人でもある。

この日も秋乃の暴走を止めるべく、秋乃が不良を呼び出した場所に向かった。
案の定ぼろぼろになった不良を楽しそうに殴っている秋乃がいた。

「秋乃」

『あ、イタチさん』

呆れた声で名前を呼ぶとパァッと顔が明るさをおびた。
取り敢えず不良たちの傷の手当てを救急車を呼んだ。

「秋乃、いい加減こういうことをするのはやめろ」

『何でですか?こんなに楽しいのに!』

幼い頃の家庭環境で育った秋乃の施行は歪んでいる。
だから、イタチは放っておけなかった。
一方的な思いではあるが、これ以上秋乃を見ていたくない。
好きだからこそ、歪んでしまった心を癒してやりたかった。
こんなことを思いながら、今日も秋乃の隣にいるイタチだった。

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