D.gray-man
□プロローグ
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私は神の遣いだ。
なんて言ったら聞こえが良いかもしれないが、結局のところ神様とやらにこき使われているただの可哀想な人間である。
きっかけは単純。
私は海で溺れて死んだ。
…はずだったのだが、目が覚めると私は見たこともない黒い空間にいた。
そこに神様と名乗る奴が現れ、
『お前は死んだ。死んだのだからこれから先、お前をどう扱おうが俺の勝手だろう』
と意味分からないことを抜かし、断る術のなかった私は仕方なくその日から神の遣いとなったのだ。
神の遣いには使命がある。
その使命とは、
"異世界に赴きその世界の秩序を守ること"である。
わかりやすく言うと、世界にはそもそも天秤のようなものがあり正義と不義が均等にバランスを保って成り立っているのだが、このバランスがどちらかに大きく偏ってしまうと世界が崩壊してしまうので、それを阻止する為に神の遣いが世界に行くのだという。
私はこれまで幾度となく世界に赴き秩序を守ってきた。しかし、今回もまた別の世界が崩壊の道を辿っているらしい。
世界の名は、"D.gray-man"
秩序を守るため、私は今日も異世界へと旅立っていく。