カウンター×カウンター

□はじまりのゴング
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「いってぇ!!!
マジのキックじゃねーっすか!!!」
と青木は涙を流し、地面に転がる

るせぇ!と荒い鼻息の男。
隣にいた高齢の男性が原付を止めステッキを振り
「やめんか!」
と男に言った

木村は小声で名無しさん(名前)に
「あれが鷹村さんです……言った通りでしょ?」と言った

鷹村は
「おい青木!いちゃつくんなら、とっとと出てけ!
あんたも邪魔だよ!おばさん!」
と言い放った

(このガキャ……まだ27や!!あほ!)
と腹の中で叫んだ

老人は「おぬしか?」と名無しさん(名前)に声をかけ
「わしはこの鴨川ジムの会長をやっとる鴨川じゃ。青木のいうとった人はお前さんじゃな?」
と聞いた

おばさんに気を悪くした名無しさん(名前)は
「さて、何をいうてはったか、知りませんけど……」
と老人相手にいけず″をかましてしまった

「栄養学のエキスパートと聞いとったんじゃが」

鷹村が割ってはいる
「おい!ジジイ!栄養学ってこた、あらかた、減量のお供に呼んだんだろうが
オレ様はいらん!どこのどいつか知らねーが、減量は一人で闘う作業だ!そうやって自己を高める!
てめーの体はてめーが一番よく知ってるよ!俺は誰の助けもいらねー!!」

と鴨川と名無しさん(名前)に向かって言い放った

「わかりました。ほな帰ります」
と笑顔背を向けた

青木は鴨川に泣きついたり
トミ子は体を引き留めたり
木村は鷹村に言い過ぎだといい名無しさん(名前)を呼び止めたりした

「大体、栄養学のエキスパートなら……
そのムッチリ体型なんなんだよ!!!!
テメーの体のコントロール―もできねー奴にオレ様の体を…」

「身長は185くらいか
今の体重は、見たところ82ぐらいやな
元は90くらいとちゃう?自分。
なんの階級まで下げんのか、それだけ聞いたら
帰るわ」

と笑窪を作って名無しさん(名前)はいったが
メガネのしたの目は一つも笑っていなかった

そして、木村も青木も
ほかのジムの人間全員が口を閉じて手を止めていた
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