はじこい 山下先生と順子ちゃん

□不思議な人?
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金髪が揺れて太陽の光にキラキラしてた

見下ろすとサボりなのか中庭のベンチで寝てる同級生

この前、先生と揉めたとか何とか.......

私は勉強にしか興味無いから直ぐに黒板へと目を向けた

東大に入るそれだけ、その為にここにいる


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アイツが見えるこの場所は俺の特等席だった

勉強なんて嫌いだったし、ウザったい教師に腹立つ俺は事ある毎に問題を起こしていた

ある授業中、春見がセンコーに当てられた

ふと見ると教科書を破られていたのが見えた

教科書も見ずにスラスラと答える姿に見惚れた

気づくと春見に意識をもっていかれる

好きだと気づくのに時間はかからなかった

する事もないくせに仲間と吊るんで夜中まで出歩く事もしばしばある

朝は早起きして春見の家の前を通ったりもする

だから眠くて仕方ねぇ〜

心地よい中庭のベンチで考えるのは春見の事

「好きだ」って言ったらどんな顔すっかな〜

ま、赤点だらけの俺なんかダメかね.......

自嘲気味に笑みが浮かんで起き上がった

口の端にピリリと痛みが走る

そういや、ケンカしたんだっけ.......

視線を感じて見上げると春見が俺を見ていた

眩しくて手をかざす

ベンチから立って春見を見上げ手招きしてみたり

肝心の彼女はコチラを見てはいなかった

「なんだよ、もう少し見てろよな.......」

そんな独り言


*.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜


私は気になってもう一度中庭のベンチを見下ろした

すると起き上がった山下君の少し長い髪に透けた目が私を見ていた

手のひらを動かしてまるで呼んでいるような仕草

私は慌てて机の上の教科書に意識を戻した

何故かドキドキと胸が高鳴るのは彼の目があまりに寂しそうだったから......なのか



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