薄桜鬼

□左之×千鶴
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屯所で朝食の準備を終えてお茶を汲む千鶴に近藤局長が声をかけた。

「雪村くん!すまんが原田君を起こしてきてくれないか?」

近藤さんに言われ千鶴は原田の元へと急いだ。

部屋の前に来るとそっと声をかけた。

「原田さん、朝食の準備ができました!起きてらっしゃいますか?」

返事がない。

「開けますよ?…失礼します。」

そう言って襖を開け中を覗いた。

気持ちよさそうに眠る原田は寝乱れてほぼ全裸に近かった。

「 あ、あの原田さん!」

少し大きな声を出し起こそうとするがまだスヤスヤ眠る原田。

千鶴はゆっくりと近づいてそっと揺すってみる。

「は、原田さん?朝食の準備ができましたよ?」

「ん〜?」

まだ瞼を閉じて眠そうに返事をする原田に千鶴はクスクスと笑っていた。

その声に反応したのか不意に手を掴まれそのまま引き寄せられていた。

気がつくと押し倒され目が合うとニヤリと笑う原田に身体が熱くなる。

「あの、朝食の…準備が、」

原田は押し返そうとする両手を頭上で押さえ同時に千鶴の唇を塞いだ。

「ん、んっ、」

昨晩は酒を飲んでいたのかまだ残る微かな酒の匂いと原田の舌に翻弄され千鶴の身体も熱くなる。

「あっ、ダメで、す!原田さん!!」

その声にピタリと動きを止める原田。

「ち、…づる?」

「はい、」

原田は今ようやく起きたかのように千鶴を見て慌てて立ち上がりまた座り込むと顔を俯かせた。

「わりぃな、まだ酔ってたみたいだ…その、参ったな…」

俺がお前を泣かせるなんて…

頬に流れる涙を拭ってやると千鶴が口を開いた。

「あの、朝食の…準備が、できました」

顔を赤くしながら原田に告げた。

「あぁ、わりぃ、な千鶴…」

その前にお前を食わなきゃ治まらねぇ…


終わり〜

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