dream

□第二十四話-ロックオン・ストラトス-
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 被弾はしたものの、軽傷で済んだ。
 それと同時にジンクスは倒したが。
 しかし、さっきのジンクスの攻撃でもう勝敗は決していた。
『右が視えてねぇじゃねぇかぁぁぁぁッ!!』
「……ッ!!!!!」

 右が…消し飛んだ。





 大破したデュナメスを、トレミーに戻すようにハロに伝える。
「心配すんな…生きて帰るさ」
 ロックオンの名を呼び続けるハロに、太陽炉を託して別れを告げた。







 何やってんだろうなぁ…俺は…。





 
 なぁ、エル。
 俺さ。
 変われるかもしれないって…思ったんだ。
 嘘じゃない。
 アイルランドでお前と一緒に景色を見たとき…。
 世界と向き合えそうな気がした。
 お前といると…。
 前に進めそうな気がしたんだ。
 けどなぁ…。
 ごめんな…エルミナ。
 こいつをやらなきゃ。
 仇をとらなきゃ。
 俺は前に進めねぇ。
 世界とも向き合えねぇ…。




 だからさぁ………………。






「狙い撃つぜぇぇぇえええぇぇぇぇええぇッ!!!!!!!」






 その瞬間、宇宙に光線が二本。それぞれ反対の方向から、綺麗に平行に走った。
 その光の先で、一方が一足先に巨大な光の塊となって散る。
 そして。
 静まり返った虚空の中で、孤独な男が彷徨っていた。
 彼は、今までもずっとそうだった。
 ずっと…虚空の中で彷徨い続けていた。









 エルミナ…………。










 父さん…母さん…エイミー…。

 …わかってるさ。

 こんなことしても、変えられないかもしれないって…。

 元には戻らないって…。

 それでも…これからは…明日は…。

 ライルの生きる…未来を……。






 刹那……答えは…出たのかよ……。









 
 よぉ…お前ら。










 満足か…?










 こんな世界で。















 俺は………………。

















 嫌だね。














 
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