short story
□おかえり
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私の前に続くはどこまでも長く白い道
道以外に何も無いこの空間で私は待ち続ける
「あ」
道の向こう側から賑やかな声が聞こえてきた
思わず笑みが溢れる
ずっと待ってたみんなの声
その声が私を見つけ名前を呼び合いながら、『おかえり』『ただいま』と交わしながら次々と通り過ぎる
集団の後ろ姿を見送っていると背後から名前を呼ばれた
振り返ると最も会いたかった人がいた
退「ただいま!名前ちゃん!!」
ずっと待っていたのは退の愛くるしい笑顔
「おかえり!退!!」
『待たせてごめんね?』と頬をかき照れくさそうに笑う君。
そんな退の手を取って、さっきの集団に駆け寄る
おかえり退。
おかえりみんな!!