long story
□双黒龍事件
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見張りは付いたが、仕事内容は変わらない。
書類業務の日々だ。
ある日の昼下がり。
悪い予感がしていた。
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「おお、退。今日の見張りはアンタか。」
見張りの人も仕事があるのでほぼ日替わり制だ。
山崎「今日はよろしくね(ニコッ)」
「うん。よろしくな。」
(嗚呼、マジ天使......)
山崎は仲いい人の一人だ。
副長も気を使ってくれたのだろう。
有難い。
見廻りの当番が回ってきたので行くことにした。
「ついでに土方さんのお使い済ませようか?」
山崎「そうだね〜。」
私達は2カゴいっぱいに入ったマヨネーズをレジに持っていった。
(いつも店員さんにスゴイ顔されるんだよなー。)
お使いを済ませ、また歩き始める。
レジ袋いっぱいに入れて両手に持っているので早くも腕が痛い。
(うわぁ。退、私の倍の量持ってるのに普通に歩いてる......)
山崎曰く『慣れた』らしい。
これだから慣れというモノは恐ろしい......
山崎「あとは帰るだけだねって...大丈夫?」
「う、腕がちぎれる......」
山崎「だから持つって言ったのに......」
「マヨネーズ如きに負けてたまるか......!!」
と話しながら歩いていた。
私は一度袋を持ち直すために立ち止まった。
「ゔっ!!」
ドサッ
突然、後頭部に鈍い痛みを感じ倒れてしまった。
前を見ると山崎が少しずつ遠くなっていく。
気付いていないようだ。
私の意識も遠くなる。
「さが、る......。」
そこで記憶が途切れた。