long story
□双黒龍事件
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「死亡推定時刻は?」
自室に場所を変え、事情聴取が始まる。
近藤「2日前だ。名前ちゃんの休日と重なってる。その日は何をしていたんだ?」
2日前......
私は確かに休みだった。
「9時から万事屋の3人といたよ。昼も一緒に食った。3人に聞いてみるといい。」
土方「そうか......。山崎!裏付けとってこい。」
山崎「はいよっ」
山崎の足音が遠ざかる。
近藤が続けた。
近藤「その後は?」
「昼飯食ってるときに新八の姉ちゃんの話になっt...」
近藤「お妙さんの!?」
土方「近藤さん、ちょっと退場。それで?」
土方が近藤を蹴飛ばし外に追いやった。
「......会ったこと無かったから、新八が恒道館に連れてってくれたんだよ。」
土方「それからは?」
「それがさ!話が合うから仲良くなっちゃって!何時間話したかどうか忘れたけど、外暗くなったから屯所に帰ってきたよ。」
土方「志村妙にも話を聞かないとな。」
土方はめんどくさそうにため息をついた。
「ごめん。皆に迷惑かけて......」
謝ると何故か土方が慌てだした。
土方「お前のせいじゃないだろ!?謝る必要ねェよ。」
疑われる方はこんなにも孤独に包まれるのか。
私は初めて知った。
(仲間が近くにいるのに遠く感じる......)
「怖いな......」
土方「何がだよ?」
「どんどん皆が敵になってく......」
ガッ
私が言うと土方が胸ぐらを掴んできた。
土方「テメェは殺ってねェんだろ!?らしくねェこと言うな!俺達は疑ってねェよ!誰かの策略だっつったのオメェだろーがよ!」
「......苦しいんだけど土方コノヤロー」
土方「......あっ、悪ぃ。」
我に返ったのか、バツが悪そうに手を離した。
土方「もう二度と俺達を敵と言うなよ。」
土方はそう言うとタバコをふかし出ていった