海の巫女

□7.海の上のあなた
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「..........?」


目を覚ませば、見知らぬ天井が目に入る




私.....


どうしたんだっけ






確か






店が.....




「あ.....!!」




ぼんやりとする意識の中、数時間前の自分が炎の中に突っ込んだことを思い出すと、勢いよく飛び上がった




「い”っ!!!」





その瞬間、体に激痛がはしる


よく体を見れば、服は着ておらず、代わりに包帯が胸や頭、手足などの至る所に巻いてある


体がヒリヒリするのも今となって気づく





「とりあいずは、死ななかった......ってことか.....」





一人、安心したように呟けば



ガタンッ




「.....」




その部屋のドアが空く





「気がついたか」




「..あなた.......」




その人物は知らない他人などではなく


あぁ、やっぱり

あの時の声は。







「肋骨骨折、足関節骨折、頭部外傷、内出血箇所3箇所.....全治三ヶ月だ」





そう言いながら、彼はベットの近くの椅子へと腰を下ろす





「.....」





それを聞き、返す言葉もない彼女は、黙り込んでしまう





「このバカ女!!てめぇは死にてェのか!?」




ローは大きな声で怒鳴る

それもそうだ、自分の身体のことなど考えず火に飛び込んだのだから





「ご、ごめんなさい.....」




謝る以外できない、命を無駄にしたといってもいいほど、無謀なことだった




「お前には、医者の知識があんだろうが、死を宣告できねぇほどバカじゃねぇはすだ」





ローは呆れた顔つきで、ため息をつく





「何も返す言葉もないわ.....命を粗末にしてごめんなさい.....」




悲しそうな顔で、謝るものだからローはもう十分だと思い、席を立とうとする







「あ!!!.....刀は!?私、刀を持っていなかった!?」




思い出したように、大きく慌てふためくヴィラ、そしてローへと質問責めになる




「落ち着け、刀は俺の部屋にある、安心しろお前が火の中抱え込んでまで守ったせいか、傷一つついてやしねェ」





それを聞いて、肩を撫で下ろす彼女
本当に安心したかのように、手を胸に当てている


なぜ、彼女があの刀にそれほどまでに執着するのかは知らないが、あの慌てぶりには少し驚いた





「それと、治療する時に見に入ったんだが…」




「.....!!」



その言葉の意味に気づいた彼女は、反射的に自分の胸下腹部をとっさに覆う






「そうだ、その傷だ。今は完治してるが、それを当時の傷と考えれば、その深さ.....死んでてもおかしくねぇ」



「..........」



「それにその部分、あの餓鬼がさした辺りじゃねェか?」




「………」



彼女は、気まずそうな顔で視線をしたに向ける





「何があったと聞きてェところだが、まぁそれは今度にしてやる、とにかく今は傷を治すのに専念しろ」




ローは立ち上がり、ドアを開ける




「あの.....ありがとうございました。ここまでしてもらって」



「礼は、傷を治してから言え」





ローは静かに出て行った









「………」





静まる部屋




「後で取りに行かなくちゃ…………」










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