海の巫女

□5.剣の腕
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「さー!再開しましょ!!」




彼女は心を入れ替えるように元気良く言えば、子供の皆も威勢良く返事をし一斉に竹刀を降り始める






「なぁ!ヴィラ姉ちゃん!俺と勝負してくれよ!!」



「ダメよ、まだ修行が足りないわ」





一人の男の子が自信満々で物を言うが、まだだとヴィラは厳しく断る

これもいつものこと



だが







「こんなところで、何してんだ?」






突如、一度も聞いたことのない、自分の教え子ではない声がその場に響いた

すぐ様誰だと振り返れば、そこには三人組のこちらを小馬鹿にするような態度の子供がいた






「こんな島の隅っこでなにやってんだ?お前ら」






左側のガタイのいい男の子がこちらに不愉快な怪しむような言い方をする。








「誰だ!お前ら!!ここは俺たちの修行場だぞ!」








彼女の教え子の一人が危機感を感じたのか、追っ払うように怒鳴った




ダンッ




「…!!」





「‟施設の野郎”が!偉そうにしてんじゃねーよ!!」






怒鳴ったことが気に食わなかったのか、三人組のうち右側の細身の男の子がその教え子を突き飛ばしたのだ







「コラコラ君たち、やめなさい。……大丈夫?」







突き飛ばされた子供を後ろから支え、冷静な態度でその場を収めようとするヴィラ








「兵士の真似事で喜んでんじゃねーよ、弱虫共」


「親もいねぇ何も持ってねぇお前達がどうやったって強くなれるわけねーだろうが!!」








子供とは、自分の持ってるものと相手の持っていないものを比べ、自分が偉いと思い込む。

だから、その言葉も気にしないことが大人の対応と知りながらも、暴言を吐かれた後ろにいる親を無くした子供たちのことを考えれば少し腹立たしくも感じる。






「言葉だけ威勢のいいあなた達より、人のために竹刀を握ってるこの子たちの方がよっぽど偉くて立派だと思うけど…?」






大人気ない、と彼女は己に思った







「なっ!!」




三人は少しその言葉に青ざめた




「う、うるせぇな!! 」




咄嗟に転がっていた竹刀を拾って握り、ヴィラへと走ってくる一人の細身の少年






もちろん、避けるつもりであった
相手は子供、余裕のはずだった






だが




ガッ
















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